ヘレン・クラークUNDP総裁


ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁の略歴
ヘレン・クラークは、2009年4月に女性として初めて、UNDPの総裁に就任しました。また、開発問題に取り組む全ての国連基金、プログラム、部門の責任者で構成される委員会「国連開発グループ(UNDG)」の議長も兼務しています。

UNDP総裁に就任する前は、1999年から2008年までの3期約9年間、ニュージーランド首相を務めました。首相在任中は、国際、経済、社会、文化といったさまざまな領域における政策策定とアドボカシーに広く貢献しました。

ヘレン・クラークのリーダーシップのもと、ニュージーランドは著しい経済成長、低水準の失業率を達成し、かつ教育や保健、そして家族と高齢者の福祉への高水準の投資を実現しました。クラークとその政府は、ニュージーランドの先住民が長年抱えてきた問題の和解と解決、および包括的な多文化・多宗教社会の発展に優先的に取り組みました。

ヘレン・クラークは、持続可能性に関する国の包括的プログラムと、気候変動問題への取り組みを強く提唱しました。クラークの目標は、ニュージーランドをこれらの課題への取り組みにおいて世界をリードする国の一つにすることでした。また、国の外交関係や外交政策においても積極的にリーダーシップを発揮し、国際問題に幅広く関与しました。首相在任中は、現職および元女性大統領・首相の国際的ネットワーク「世界女性リーダーカウンシル(Council of Women World Leaders)」のメンバーでもありました。このネットワークは、女性と衡平な開発にとって極めて重要な問題に対し、集団的行動を起こすべく世界中のハイレベルな女性リーダーたちを動員することを目的としています。

首相在任の約9年間、ニュージーランドの情報機関と芸術、文化、遺産の領域について行政責任を負っていました。ヘレン・クラークは、ニュージーランド特有のアイデンティティを前向きな形で表明する上で芸術・文化等の分野の発展が重要であると考えていました。

首相就任以前には、議員および閣僚として幅広い経験を積みました。1981年に国会議員に初当選して以来、多文化のオークランド選挙区で2008年11月まで10回の再選を果たしました。そのキャリアの中で、議会外交特別委員会の委員長も務めました。

1987年から1990年にかけて、自然保護大臣と住宅大臣を、次いで保健大臣と労働大臣を歴任しました。1989年8月から1990年11月までは副首相を務めました。その時から1993年12月までは野党労働党の副党首を、また、それ以降1999年11月の選挙で労働党が勝利するまで党首を務めました。

ヘレン・クラークは国会議員に当選する以前は、オークランド大学政治研究学部で教鞭をとっていました。1971年に学士号を、1974年に最優等学位で修士号を取得しています。オークランド大学教授のピーター・デイヴィス氏と結婚しています。

ヘレン・クラーク総裁と日本とのかかわり
ヘレン・クラークは2009年11月には、UNDP総裁として初めて日本を訪問し、内閣総理大臣をはじめとする政府首脳との会談、参議院政府開発援助等に関する特別委員会における演説の機会を得たほか、国際協力機構(JICA)と事業連携に関する覚書を締結しました。

2011年6月には日本政府主催、UNDP他共催のMDGsフォローアップ会合に出席するため来日したほか、2012年7月の世界防災閣僚会議 in 東北ではオープニングスピーチを行いました。2013年6月の第5回アフリカ開発会議(TICAD V)には共催者として参加し、開会式でスピーチを行ったほか、分科会で議長を務めました。

訪日歴: 
  • 2001年 4月 ニュージーランド首相として訪日
  • 2005年 6月 愛知万博公式訪問
  • 2008年 5月 ニュージーランド首相として訪日
  • 2009年11月 UNDP総裁として訪日
  • 2010年12月 UNDP総裁として訪日
  • 2011年 6月 UNDP総裁としてMDGsフォローアップ会合出席のため訪日
  • 2011年12月 UNDP総裁として訪日
  • 2012年 7月 UNDP総裁として世界防災閣僚会議 in東北に出席のため訪日
  • 2012年10月 UNDP総裁として国際通貨基金・世界銀行年次総会に出席のため訪日
  • 2012年11月 UNDP総裁として訪日
  • 2013年 6月  UNDP総裁として第5回アフリカ開発会議(TICAD V)に出席のため訪日
  • 2013年11月 UNDP総裁として訪日
  • 2014年7月  UNDP総裁として人間開発報告書2014国際公式発表のために訪日
  • 2014年9月 UNDP総裁として「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」に出席のため訪日
  • 2014年11月 UNDP総裁として国際協力60周年記念シンポジウム出席のため訪日
  • 2015年3月 UNDP総裁として第3回国連防災世界会議出席のため訪日
  • 2015年9月 UNDP総裁として「女性が輝く社会に向けた国際シンポジウム」に出席のため訪日
  • 2015年11月 UNDP総裁として来日

UNDP総裁職について
UNDP総裁は、4年の任期で国連事務総長により任命され、国連総会により承認されます。1966年にポール・G・ホフマンが初代UNDP総裁に任命され、1972年に退任するまでその任務を務めました。UNDPの前身の一つ「拡大技術援助計画(EPTA)」の責任者であったデヴィッド・オーウェンが共同総裁に任命され、ホフマン氏とともに任に当たりました。その後、1972年にはルドルフ・A・ピーターソン、1976年にはブラッドフォード・モース、1986年にはウィリアム・H・ドレイパー3世がそれぞれ総裁に任命されました。1993年から1999年6月まではジェームズ・グスタフ・スペス、1999年から2005年まではマーク・マロック・ブラウン、2005年から2009年まではケマル・デルビッシュがそれぞれ総裁を務めました。