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過激派に加わる若者を防止するためのアプリの発表イベントにて

 

暴力的過激派の活動により、アフリカでは2011年から2016年までに33,300人もの人々が命を奪われました。テロリストが掲げる暴力的で過激な思想が世界各国で蔓延し平和や人権を脅かす中、特に過激派集団へ加わる若者が増えていることが大きな問題となっています。

国連開発計画(UNDP) アフリカ地域事務所ではアフリカ全体にまたがる取り組みを行っており、ガバナンス・平和構築分野では、日本の支援を受け、暴力的過激主義の蔓延を防止するPreventing Violent Extremism (PVE) というプロジェクトを行っています。

いったい何が、暴力的な過激主義に走らせるのか―。昨年、当プロジェクトの一環として刊行した調査報告「Journey to Extremism」では、過激派の現役そして元戦闘員約500人に聞き取り調査を実施し、若者がなぜ過激派に加わってしまうのか分析しました。

その結果、彼らが過激派に加わった主な理由が「貧困」や「失業」であり、また過激主義そのものについて、また平和とは何かといった基本的な理解が欠如していることが判明しました。こうした状況に対して、当プロジェクトでは、誰でも「平和とは何なのか、過激派集団に加わるとはどういうことなのか」などをわかりやすく理解してもらうために、無料でダウンロードできるアプリを開発しました。

本アプリは過激派集団に加わってしまう可能性のある人々だけでなく、一般の人への理解促進も目的としており、英語と仏語で提供しています。既に多くの人々の目に触れ、ソーシャルメディア上では100万件を超える関連記事などがこれまでに投稿されています。

アプリには、関連する最新報告や過激主義に走ってしまう若者の傾向等のデータが豊富に紹介されています。また、テロのリスクが高い地域や過激派集団の活動が活発な地域などのデータも本アプリで閲覧でき、状況の把握に役立つツールになっています。

アプリのダウンロードはこちら

LINK: Google Play or Apple  

アフリカでは携帯の普及率が非常に高く、このような技術を用いた新しい方法が効果をあげています。今後も革新的な手法を駆使し、平和構築に取り組んでいきたいと思います。


齊藤 吉洋 | アフリカ地域事務所 地域プログラム専門家(PVE 担当)
UNDPアフリカ地域事務所(エチオピア)にて、日本政府資金による国連ボランティアとしてサブサハラ以南アフリカ地域のガバナンスシステム強化・紛争解決を担当。サッカー選手になれなかった悔しさを胸に、2009年大学在学時国際協力機構(JICA)にてインターン。2011-2014年総合商社双日株式会社にて勤務後、2014-2016年国際NGO ADRA Japanにて南スーダン難民支援を担当(エチオピア、ガンベラ事務所派遣)、2016-2017年英国開発学研究所(IDS)にてガバナンス・紛争解決手法について学んだ後、2017年10月より現職。

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