台風被害を受けたフィリピンで、復興のための瓦礫処理

台風24号で発生した瓦礫から拾い集めた木材などの資材を再利用する、フィリピンのコンポステラ・バレー州で暮らす村人。UNDPのプログラムに参加して、地域社会を再建しながら待望の収入を得ています。Photo: RV Mitra/UNDP Phillippines

フィリピンのミンダナオ島で、ジュリアス・エンリケさんは瓦礫の山を探り、かつてカティール中央小学校があった場所からまだ使える木材などの資材を拾い集めています。

ハイライト

  • 台風24号の後の瓦礫処理に1932世帯が雇用され、今後数か月間で雇用数はさらに増える予定です。
  • このプログラムの予算は180万米ドルです。
  • この台風で、死者1146人、行方不明者834人、損壊家屋の数は約20万戸と報告されています。

エンリケさんは「こうした木片は、壊れてしまった学校の再建に役立てられます。この学校には私の子どもが通っていました」と話します。

この学校は、昨年12月上旬にフィリピンを襲った台風24号(ボーファ)によって倒壊しました。カティールの村人何十人かと、南部の東ダバオ州とコンポステラ・バレー州全域の2000人近くが国連開発計画(UNDP)の雇用創出・現金報酬プログラムを通じて交代で働いており、エンリケさんはその中の1人です。人々は力を合わせ、台風によって破壊された重要なインフラの再建を助けます。

台風24号の被災者は合計620万人で、85万人以上が住む場所を失い、1146人が亡くなり、834人が行方不明者となりました。道路、橋、市場、学校も破壊され、20万戸近い家屋が倒壊し、約2億5000万米ドル相当の農作物も失われました。

災害が国土全域の開発に与える長期間の影響を緩和するために、UNDPは臨時の雇用者に器具、防護服、掘削機械、その他の必需品を提供して、地域社会の重要なインフラから瓦礫を撤去する仕事に従事してもらい、賃金を支払っています。

多くの人が台風によって家屋や仕事、家業を失いました。UNDPは台風24号の被災者に一時的な収入を提供すると同時に、壊滅した地域社会を正常な状態に戻す役割の一端を担っています。カティールの場合、撤去作業によって拾い集めた瓦礫を、机、椅子、その他の設備の修理に利用しています。カティールの自治体内だけでも、UNDPの支援を通して24の学校で瓦礫が撤去され、授業が再開されました。

カティールのイシドロ・カストロ副町長は「授業を再開し、教育のスケジュールを通常の状態に戻すためには、UNDPの瓦礫撤去の支援が不可欠でした。この活動は、家族間の緊密な交流を育む役割も果たし、そのおかげで生徒の家族は互いに慰め合い、喪失感から抜け出すことができました」と話します。

学校だけでなく、道路、橋、市場、水路など、損傷したインフラの復旧や瓦礫撤去に重点を置いているコミュニティもあります。近くのボストンの自治体では、UNDPが地元のリーダーと協力し、村人たちを台風後の瓦礫撤去に動員しました。同様の効果が生まれています。

副町長は「このイニシアティブは、周辺から危険な瓦礫をなくしただけでなく、住民に生計の手段も与えてくれました」と話しています。

フィリピンのルイザ・カルヴァーリョ国連常駐調整官兼UNDP常駐代表は、最近被災地を訪問し、「国連は政府の要請に応え、早期復興プログラムを迅速に展開しました。私たちは、泥、石、倒木、岩石などが道路をふさいでいた場所、特に遠隔地域で、迅速に業務を行いました」と語りました。

UNDPはこれまでに、地方自治体によって直接管理された瓦礫撤去キャンペーンを通して、エンリケさんと同じような1932世帯に緊急の収入源を提供できました。今後数か月間で、さらに多くの世帯が参加する予定です。

カルヴァーリョ国連常駐調整官兼UNDP常駐代表は「バナナのように価値の高い農作物を失い、多くの家族は当面のあいだ無収入になっています。私たちの緊急雇用支援は、家を失った農民や洪水で生計手段をなくし秩序を失った労働者に、社会のセーフティーネットを提供することに重点を置いています」と述べています。

フィリピンに上陸した観測史上最大級の台風24号は、大規模な地滑りを引き起こし、洪水防止設備の多くを破壊するなど、2012年12月4日から3日間にわたり、フィリピンに壊滅的な被害をもたらしました。

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