安全保障を通じてイラク女性の生活を改善する

 

イラクでは国連開発計画(UNDP)のプログラムが、同国の治安改善のためのより大きな取り組みの一環として、女性の保護と司法へのアクセスを拡大する法治プログラムの推進に取り組んでいます。

イラクを拠点に活動するUNDPの危機予防・復興アドバイザー、ヘレン・オラフスドッティエ(Helen Olafsdottir)は「全般的な治安状況は、明らかに弱い立場にある人々を最も苦しめており、女性の置かれている状況を見ると、2003年以降、状況は改善しているどころかむしろ悪化している事が懸念されます。家庭内暴力と一般的なジェンダーに起因する暴力の問題への対処には、大きな格差が存在するということがわかりました」と話します。

イラクでは、虐待から女性を守る強力な法的枠組みが存在しません。それに加えて、保護施設がないこと、ジェンダーに起因する暴力事例への対処法について医療施設や警察当局に対する訓練が十分に行われていないことにより、問題はさらに悪化しています。

2010年9月、UNDPはエルビルで、イラク各地の警察官、ソーシャルワーカー、弁護士、裁判官を対象とした研修コースの開催を支援し、そこでは法執行措置とジェンダーに起因する暴力の被害者のための支援サービスについて各地域の成功事例が紹介されました。

ヨルダンの警察指導員が、イラクの警察官40人─中央政府からの20人とクルド地域からの20人─からなる最初のグループに対し、家族保護委員会の運営方法についての指導を行いました。ヨルダンの指導員が参加したことによって、イラクの警察官との間に文化的な親密さが生まれ、地域協力が促進されました。

さ ら に2011年 末 ま で 継 続 さ れ る 他 の2つ のUNDP法治推進プロジェクトにより、政府は、女性の権利および公正な裁判を受ける権利に関する国際基準とイラク国内の基準について、イラクの裁判官の認識を高めるために包括的な研修プログラムを実施しています。同プログラムは、ジェンダーに起因する暴力、ジェンダーの平等、仲裁、手続法、公正な捜査の実施、汚職防止の取り組み、人権、家族法、戦略的計画の立案、指導員の研修、裁判官の倫理など、法律と行政に関するさまざまな題材を取り上げる23の研修コースで構成されています。2011年1月までに、400人を超えるイラクの裁判官がこれらの研修コースに参加しました。

※出典:UNDP年次報告書2010/2011

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