司法、人権、汚職防止

 

2010年、数十か国が、国連開発計画(UNDP)による政府とその汚職防止能力向上への支援により恩恵を受けました。国際的な人権法や汚職防止・透明性基準を尊守しようとする機運が各国で高まるなか、UNDPに対するそうした支援要請が増加しつつあります。内戦終了から3年が経過したシエラレオネでは、鉱物資源省が、鉱業権を管理するためのGPSを使ったコンピューターシステムを試験的に導入するため、UNDPの支援を要請しました。この取り組みにより、鉱業部門における透明性の向上が期待されます。政府は現在、鉱業権の発行と管理のための正式手順としてこのシステムを使用しています。1万5000件を超える書類がデジタル化され各鉱業権と直接リンクしているこのシステムは、シエラレオネの鉱業部門における記録管理に革命をもたらしました。境界に関わる争議は激減し、鉱業権申請の平均待ち時間は78日間から9日間に短縮されました。

最も重要なのは、このシステムによって、市民、市民社会団体、企業、開発機関が容易に検索することのできる鉱業権の保存記録が提供され、透明性の確保に向けた重要な基盤が築かれたことです。同システムは、政府、鉱業会社、国際的なドナーや支援機関といったすべての利害関係者から、高い信頼性、効率性、透明性を備えたシステムであるとみなされています。このイニシアティブは現在、他のパートナーからも資金提供を受けることによりさらに拡大し、税務当局からの所得データを新たに加えるとともに、オンラインで情報にアクセスすることができるウェブポータルを立ち上げようとしています。これによって、シエラレオネの鉱業から産み出される資金をめぐる透明性の向上に向け、さらなる重要な一歩を踏み出すことになります。

ヨルダンでUNDPは、国および地方レベルの財産税電子徴収システムの設計と実施のために政府と協力することにより、全地方自治体の3分の2において地方統治の強化に取り組みました。ヨルダンの対象自治体は昨年、この新しいプロセスによって財産税を査定、徴収することができ、その結果、税収が増え透明性が改善するとともに、地方開発のための追加資金を得ることができました。数多くの国際条約において、すべての国民に司法への公平なアクセスの機会を提供することが求められています。UNDPはグルジアで、司法システムの改革を促進するためのプログラムに取り組んできました。グルジア国営の法的支援サービスが効果的かつ専門性の高い機関に成長する中で、UNDPは弁護士を訓練し、一般国民に対し市民としての彼らの権利についての教育を行うため支援をしてきました。UNDPの支援により、この法的支援サービスは全国に11か所の事務所と3か所の相談センターを開設し、その多くはこうした法的支援を必要としている遠隔地域の近くに設置されています。2010年、同相談所には法的な助言や支援を求める申請が2万件以上寄せられました。依頼者の大半にとって、このサービスは公正な裁判を受けるための最後の頼みの綱となっています。

モンテネグロでは、UNDPは、同国に暮らすロマ人の重要な身元確認資料を確保するため、NGOを支援してきました。2010年末までに、600人以上のロマ人が重要個人資料を受け取っており、これによって彼らは、健康保険、学校教育、雇用サービス、福祉支援など、以前は利用できなかった社会サービスを利用できるようになりました。このUNDPのイニシアティブは、西バルカン諸国に暮らすロマ人への開発機会と社会サービスの提供を目指すさらに大きな地域プロジェクトの一環です。

※出典:UNDP年次報告書2011

UNDP Around the world

You are at UNDP Tokyo 代表事務所
Go to UNDPグローバル