UNDPと市民社会の連携


国連開発計画(UNDP)は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を推進するため、市民社会との連携を図ってきました。開発プロセスや民主的統治、政府開発プログラムの質と関係性について、各国に当事者意識をもってもらううえで、市民社会との協力は欠かせません。開発における市民社会の役割と影響力の高まりを受け、UNDPは市民が開発に貢献する能力を最大限に高めるため、市民社会の力を活用するとともに、その強化に貢献しています。

UNDPの活動

UNDPは市民社会を強化するため、3つの目標に焦点を絞って活動を展開しています。

第1に、UNDPは市民社会が活動できる環境を整備するとともに、市民社会が政策に影響を及ぼせるよう支援し、国連およびUNDPの能力を発揮して社会をよい方向に変革するために幅広い市民社会アクターと協力していきます。

第2に、UNDPは民主的統治と民主的開発を推進します。これは、透明性を求める集団的市民活動を通じた民主的統治を支援し、この分野での他者のノウハウと経験を活用して、より生産的な国家と社会の関係や、国内プロセスにおける相互尊重的なやり取りを促進し、地域の発展と市民レベルから政府を動かすコミュニティ活動の拡大を図ることによって実現します。

第3に、UNDPは人間開発に向けた市民社会との連携や、国連およびUNDPと市民社会の社会的対話メカニズムを国、地域、国際的レベルで促進し、開発プロセスへの包摂的な参加を推進するとともに、国際的な開発の優先課題に取り組む各種関係者のプラットフォームやネットワークを促進することにより、多国間協調主義や人間開発への市民参加を強化します。

これらの目標は、国事務所レベルとグローバルレベルでの市民社会との連携によって支えられています。UNDPと市民社会の連携の指針となっているのは、「市民社会と市民参加に関するUNDP活動戦略(2012年)」および「UNDPと市民社会団体:関与政策(2001年)」という2つの政策文書です。

市民社会と連携する理由

国内および国際レベルの市民社会アクターは、幅広い開発問題に関して大きな影響力をもっています。こうしたアクターとの連携は、特に社会から隔絶された弱者層に関し、開発施策の効果を上げることに役立ちます。

開発と参加型統治の成功には、強靭な国家と、健全な市民参加を伴う活発な市民社会の両方が必要です。市民参加は、対応力のある統治機構と実践、すなわち透明性、健全な統治、開発協力の民主化や、政府開発プログラムの質と妥当性の強化を図るUNDPの活動にとって非常に重要です。市民社会は、開発と援助効果の問題についても重要な役割を果たします。彼らは、ドナーによる開発援助の提供方法の変革を強く訴えるとともに、「パリ宣言」や「アクラ行動計画」との関連でも積極的に関わっているからです。

多くの市民社会組織(CSO)は、多くの人々を動員し、対応力のある統治を育てるボトムアップ型の社会を作り出します。市民社会の提言により、貧困層や弱者層を開発政策とプログラムの策定や実施に取り込むことも可能になります。また、市民社会組織は、公の場で重要な監視機関の役割も果たします。そして忘れてはならないのは、市民社会組織で活動する人々は、その時間と能力、ノウハウを自発的に開発に生かしているということです。

誰と連携するのか?

UNDPにとって、市民社会とは、国家と市場以外の場で活動するすべての形式の組織を意味します。その中には、社会運動やボランティア団体、先住民の組織、会員制組織、非政府組織、地域密着型組織、さらには個人またはグループで活動するコミュニティや市民も含まれます。

市民社会との政策対話を進めるため、UNDPは近年、国レベルの国連活動への市民社会の戦略的関与を図るフォーラムとして「国連カントリーチーム(UNCT)市民社会諮問委員会」の設置を推進しています。本部では、市民社会諮問委員会がすでにUNDPに政策的助言を提供しています。

UNDPはプログラム実施と政策による権利擁護の分野で、幅広い国内、地域、グローバル市民社会組織(CSO)と連携しています。国レベルでは、保健、教育、給水、農事相談、マイクロクレジット供与の各分野での基本的サービスの提供に際して、CSOとの協力が多く行われています。

またUNDPは、CSOが開発政策指導の推進役としてだけでなく、政策の実施を確実なものとする監視役としても活躍しているという認識に立ち、貧困削減戦略プロセスやミレニアム持続可能な開発目標(SDGs)のアドボカシー、ジェンダーの平等推進においても、市民社会の参加を促しています。

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