ロナウド・ルイス・ナサリオ元UNDP親善大使

2007年にフランスのマルセイユで開催されたサッカー・チャリティー試合「貧困との闘い(Match Against Poverty)」でのロナウド氏とジダン氏。2007年にフランスのマルセイユで開催されたサッカー・チャリティー試合「貧困との闘い (Match Against Poverty)」でのロナウド氏とジダン氏。

ロナウド氏は、ブラジルの貧しい暮らしの中で育った経験から、新世紀における貧困対策の推進を支援するため、2000年に国連開発計画(UNDP)親善大使に就任しました。

ロナウド氏は「私は子どもの頃、家族を助けることができるように、いつかきっとお金持ちになろうと心に誓いました」と回想しています。ロナウド氏は1976年、リオデジャネイロ近郊の貧困街ベント・リベイロで生まれました。路上で、裸足でサッカーを始めた彼は、14歳の時、初めてサッカークラブと契約しました。

ロナウド氏は「サッカーという競技の中で、やる気と決意があれば、たとえ不可能であるように思える場合でも、夢を実現することができるということを学びました。世界が一丸となって貧困や飢餓に立ち向かえば、これに打ち克ち、勝利を収めることができるのです」とも語ります。

ロナウド氏は個人の活動としても、貧困との闘いに本質的かつ具体的な変化をもたらそうと広く人々に呼びかけることを目的として、新たなパートナーシップの構築に力を尽くしています。「人は、どのような生まれでも、あるいはそれが戦争のもたらした結果であったとしても、貧困に喘ぐ生活を運命付けられてよいはずがありません」とロナウド氏は断言しています。

親善大使就任からの数年間、ロナウド氏はサッカー界のスーパースターとしての存在感を発揮し、今なされなければならないことに光を当ててきました。「私が特に気にかけているのは、誰もが人生に役立つ教育を受けられなければならないということです。貧困撲滅という目標は実現可能なものであり、既に貧困層の人々の暮らしを改善すべく取り組んでいる組織に自ら関与するか、あるいはこれを支援するといった方法で、誰もがその達成に貢献することができるのです」とロナウド氏は述べています。

楽観的に考えながらも、ロナウド氏はこの大きな課題について幻想を抱いてはいません。「私たちの前には多くの課題があります。今日に至っても、何百万人もが毎晩、空腹のまま眠りについています。また、毎分1人の女性が妊娠・出産を原因として命を落としています。HIV/エイズは引き続き蔓延し、家族やコミュニティを破壊しています。予防可能な病気によって3秒に1人、子どもが亡くなっています」と指摘しています。

UNDPから親善大使就任の要請があったときのことについて「2001年のシーズン開幕を迎えるにあたり、私の情熱そのものであるサッカーと、『貧困との闘い』に貢献することのできるUNDP親善大使としての役割という2つの大きな原動力を持って臨むことは、これ以上にない方法だと思いました」とロナウド氏は回想しています。

ロナウド氏の親善大使としての存在感が特に際立つのは、毎年開催されるサッカー・チャリティー試合「貧困との闘い(Match Against Poverty)」に毎年、同じサッカー選手であり、親善大使でもあるジネディーヌ・ジダン氏と共に参加するときです。この試合には、イングランドの主将デビッド・ベッカム氏をはじめ、ブラジルのリバウド氏、ロベルト・カルロス氏などのスター選手も出場します。「世界人口の5分の1を苦しめている窮状への意識を高め、立ち向かうために、友人たちに参加してもらうことがこの試合の醍醐味です」とロナウド氏は語っています。

※ロナウド氏は2016年にUNDP親善大使を引退しました