MDGs達成に向けたUNDPとJICAの連携:コミュニティ開発プロジェクトを通じたJICAによるニジェールMDG加速フレームワーク(MAF)への参加

2012/03/23

ニジェールMDG加速フレームワーク(MAF)に関する覚書調印 PHOTO : JICA


2012年3月9日、国際協力機構(JICA)と国連開発計画(UNDP)はニジェールの首都ニアメにおいて、ニジェールMDG加速フレームワーク(MAF)* に関する覚書を締結しました。これに基づき、JICAは、2012年2月より3年間にわたり実施する「サヘル地域における貯水池の有効活用と自律的コミュニティ開発プロジェクト」を通じ、ニジェールMAFの枠組みに参加します。

JICAの同プロジェクトは、タウア州及びマラディ州の貯水池の現況調査および改修工事、貯水池利用者の組織化および研修、関係政府機関の能力強化等を通じ、住民が主体的に地域内リソースである貯水池を有効活用することで、持続的な農業開発の推進を目指すものです。国土面積の大半をサハラ砂漠が占めるニジェールでは、天水に頼った農業が営まれているため、貯水池による灌漑農業は、天候不順が食糧生産に及ぼす影響を緩和するために有効な手段と考えられており、JICAは過去「サヘルオアシス開発計画策定調査」を実施し、調査の結果、貯水池有効活用のためのアクションプランが策定されました。今回新たに開始したプロジェクトはこの開発計画に則って、ニジェール政府とともに進められていくことになります。

MAFでは、当該国の政府主導のもと、国連機関、ドナーおよび二国間援助機関、NGOを含む多様な参加パートナーが、MDGs達成の阻害要因を取り除くために、「どのアクターが、いつまでに、何をするべきか」を明確にし、確実に実施するための一元的な体制を整え、フォローアップしています。各国ごとにそれぞれの課題や状況に合わせて策定・実施されるMAFは、既存の開発計画を実施面から補完する役割を担うものです。当該国のMDGsの目標1-7について、最も達成が危惧される目標および同目標達成に必要な施策を特定したうえで、施策の実施を阻む要因(実施計画の不在、資金ギャップ、制度上の問題点等)を洗い出し、改善に向けた優先付けを行います。現在では、国連開発グループ(UNDG)のサポートのもと、30か国以上でMAFの立案・実施が進められています。

ニジェールは2011年3月に包括的行動計画を閣議決定し、同国のMAFを始動させました。同国では、特にMDG目標1の進捗が大きく遅れています。貧困者比率については、基準値の63%(1993年)を2015年には31.5%へと半減させることが目標として掲げられているにもかかわらず、実際には2008年時点で59.5%と、わずかな改善しかみられていません。こうした状況に鑑み、ニジェールは、目標1に関連した「食糧安全保障の確保と栄養状態の改善」を同国MAFの重点分野として位置づけました。2011年から2015年の期間中、ニジェール政府は国家予算から3000万ドルを支出するほか、国連、国際金融機関、欧州を中心とするドナーおよび二国間援助機関が、MAFのもとでMDG目標1の達成に取組んでいきます。

UNDPは、MAFの枠組みで実施されるJICAと他の開発パートナーによる活動との連携・協調に努めます。また、JICAのプロジェクトの進捗や成果に関する情報は、ニジェールMAFのもとに集約され、ワークショップや会合を通じて他の開発パートナーにも共有されます。同プロジェクトで得られた教訓と知見は、将来的にニジェール国内の他地域における同様の取組みに活用されることが期待されます。

*MDG加速フレームワーク(MAF)は、様々な開発パートナーの努力を結集し、各国のミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた歩みを一層確実なものとするために、UNDPが考案し、国連開発グループ(UNDG)が策定・実施を支援する行動枠組み。 

UNDP駐日代表事務所ニュースレター第5号(2012年3月)より

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