ニジェールで若者をトレーニング、よりよい未来に向けて

2014/12/16


【ニジェール・ティラベリ】
マリとの国境に近いニジェール北部では、極めて高い失業率で、特に若者が大きな影響を受け、自己実現のチャンスをほとんど得られていません。学校を出てからお金も、することもない若者たちはマリから入ってきた武装集団や密輸人に加わる危険性が高まっています。

国連開発計画(UNDP)は現在、日本からの資金拠出を受け、サヘル地域における人間の安全保障と強靭性に関する地域プロジェクトを通じ、若い男女200人に大工、電気、パン製造、縫製、農業機械といった幅広い分野の訓練をし、エンパワーメントを試みています。

サヘル5か国に対する支援資金500万米ドルのうち、108万米ドルがニジェールに割り当てられています。ティラベリ州の4つの市町村だけで、実施される職業訓練・社会経済的再統合プロジェクトの総額は4万米ドルです。

このプロジェクトは、ニジェール共和国大統領に直接報告があがる政府・平和定着最高機関(High Authority for the Consolidation of Peace)や、いくつかの非政府組織(NGOs)とのパートナーシップにより実施されています。その中には訓練を主導する国内NGO「若者育成アクション(AJEDEV)」も含まれています。

訓練生の若者は14歳から25歳で、いずれもティラベリ州の遠隔地に暮らし、基本的サービスがほとんど、または全く利用できない状態にあります。教育もほとんど受けていません。中には、元戦闘員であるために、武装集団によって徴用されやすい若者もいます。2014年末までには、全員の訓練が終了する予定です。

若者や元戦闘員は、それぞれのコミュニティに戻って、自分たちの長期的な見通しを改善し、情勢不安の影響を受けないで済むような事業の開発を計画しはじめています。

イサカさん(24)の境遇は、ティラベリの若者であれば、ほとんど誰もが歩む道のりをよく示しています。イサカさんは、訓練のおかげで新しい技術が身についたと語ります。「自宅が学校から30キロも離れ、他に泊めてくれる家もなかったので、8年生(中学2年)の時に学校に通えなくなりました今はパン屋になるための訓練を受けています。お金を稼いで、家計の助けができる仕事を学べたことを、とても誇りに思います」。

ムサさん(19)も誇りを感じています。「学校に通ったことがないので、大工の訓練は初めての授業でした。身につけた知識と牛を売って得た収入で、今では必要な道具を買い、起業できるようになりました」。

ブバカルさん(25)はかつて、武器を持ち歩いていました。「昔は反乱軍に加わっていました」と語ります。故郷のバニバングでは仕事も収入も得られなかったため、国境を越えてマリに入り、単に「稼ぎがいい」という理由から、西アフリカ統一聖戦運動(MUJAO)に加わったのです。

訓練を受けて故郷の村に戻ったブバカルさんは、戦闘の日々と決別することを決心しました。ブバカルさんは「これ以上、残虐行為に加わることなく、自分の村で暮らしたいと思ったからです。AJEDEVが古い製粉機を修理するための訓練と支援を提供してくれたおかげで、自分と家族の生計を立てる収入が得られるようになりました。一緒に働いてくれる見習いの訓練も自分でできるようになった」と語ります。

 

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