第3回国連防災世界会議 (3月14日-18日、仙台)開催報告

2015/04/01

ヘレン・クラークUNDP総裁(右)と国連事務総長 Photo: UNDP Tokyo/Yukiko Abe

2015年3月14日から5日間、仙台市で開催された第3回国連防災世界会議(WCDRR)は「仙台防災枠組2015-2030」と「仙台防災宣言」を採択し、18日深夜に閉幕しました。主催者である国連国際防災戦略事務局(UNISDR)のまとめによれば、今回の防災会議には、合計187か国から、首脳級25人、閣僚級100人以上を含む、6500人以上が参加し、国連加盟国が今後15年間にわたって取り組むことになる国際防災戦略について連日協議を行いました。また、本体会議と並行して400件近くの特別イベント、パブリックイベント、ブース展などが開催され、延べ15万6082人(仙台市発表)が参加または来場しました。

国連開発計画(UNDP)からはヘレン・クラーク総裁と中満泉危機対応局長が会議の閣僚級会合などへの出席のため来日したほか、ニューヨーク本部、地域センター、国事務所からの職員も作業部会や関連イベントなどに参加しました。

仙台防災枠組2015-2030:
今般採択された「仙台防災枠組2015-2030」は、(1)災害リスクの理解、(2)災害リスク管理のための災害リスクガバナンス、(3)強靭化に向けた防災投資、(4)効果的な応急対応に向けた準備の強化と「より良い復興(Build Back Better)」の4点を優先事項とし、「人命・暮らし・健康、及び個人・企業・コミュニティ・国の経済的、物理的、社会的、文化的、環境的資産に対する災害リスクおよび損失の大幅な削減」を目指すことを目標としています。特に、この仙台防災枠組では、防災(災害リスクの削減)と持続可能な開発との関係が明確に示されており、これはUNDPがかねてより主張してきた「リスクを考慮しなければ開発は持続できない」というメッセージが国連加盟国に広く受け入れられたことを示すものです。

UNDPが実施した関連イベント:
UNDPは、第3回国連防災世界会議開催中に本体会議と並行して、仙台市において複数の関連イベントを実施しました。

3月15日(日)には、シンポジウム「防災における女性のリーダーシップ」を仙台市と共催しました。シンポジウムでは、有村治子女性活躍担当大臣・内閣府特命担当大臣(男女共同参画)の開会挨拶に続き、クラーク総裁が基調講演を行ったほか、政府、市民社会・NGO、民間セクター等各界のリーダーをパネリストに招き、防災において女性の果たす役割、女性のリーダーシップの育成などについてそれぞれの経験を基に意見を交換しました。会場の仙台市・エルパーク仙台のギャラリーホールには200人を超える聴衆が来場し、本テーマに対する関心とともに、開発、政策決定、防災行政などの最前線で活躍するパネリストに対する期待の高さがうかがわれました。

また、16日(月)の朝には同市内で特別イベント「パートナーシップの力(the Power of Partnerships)」を開催しました。このイベントでは、過去10年間のUNDPの取り組みを実証する「災害リスクガバナンスの強化:HFA(兵庫行動枠組)実施期間におけるUNDPの支援(2005-2015年)」 報告書が発表されたほか、約100人の出席者を前に、クラーク総裁が各国による災害リスク削減の取り組みと仙台防災枠組の目標達成を支援するUNDPの10か年グローバル・プログラム「5-10-50」を発表し、プログラムの主要素を紹介するとともに、有志パートナーの参加を募りました。

仙台市以外でも16日(月)に岩手県陸前高田市において、「高齢者・障がい者と防災シンポジウム-復興の力:ノーマライゼーションという言葉のいらないまちづくりに向けて」を、陸前高田市と日本障害フォーラム(JDF)と共同で開催しました(このイベントの開催報告についてはUNDPニューヨーク本部対外関係・アドボカシー局ジャパンユニットの二瓶直樹職員のレポートをご覧ください)。

東北大学との連携による災害統計グローバルセンターの開設:
第3回国連防災世界会議開催中の3月15日(日)、UNDPと東北大学国際災害科学研究所は、仙台市内のホテルにおいて災害統計グローバルセンターの開設についての共同記者発表を行いました。

UNDPが掲げる「災害リスクを考慮した持続可能な開発」を実現するためには、すべての開発決定を、災害リスクを理解したうえで下すことが重要です。そのためには、政策や計画策定、制度構築、コミュニティ参画の参考となる有用な情報が、科学的に正確なデータを基に分析され地域の人々や政策立案者に提供される必要があります。開設が発表された災害統計グローバルセンターは、災害情報の集積及び解析のハブとなるだけでなく、専門知識や技術援助のプールとしての役割も果たす真の意味でのグローバルな防災の拠点となることが期待されています。

記者発表にはクラークUNDP総裁、里見進東北大学総長に加えて、奥山恵美子仙台市長、シャムシャド・アクタール国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)事務局長が同席し祝辞を述べました。

(報告:UNDP政策・プログラム支援局 防災リエゾン・オフィサー 横田未生)

 

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