ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁の来日報告

2012/12/01

玄葉光一郎外務大臣(左)と UNDPのクラーク総裁 Photo: UNDP Tokyo/Yukiko Abe

 

【2012年11月28日-30日】
ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁は、日本とUNDPのパートナーシップ強化を目的に2012年11月28日に来日し、29、30日の両日にわたり日本政府をはじめとする多方面のパートナーと精力的に会談・会合の機会を持ちました。

玄葉外務大臣、大久保財務副大臣への表敬訪問、吉良外務副大臣主催昼食会
玄葉光一郎外務大臣からは、ポスト2015開発アジェンダ、来年6月に横浜で開催される第5回アフリカ開発会議(TICAD V)、ミャンマー支援等について、日本とUNDPの更なる連携強化への期待が表明されました。これに対しクラーク総裁は、ポスト2015開発アジェンダ策定プロセスへの日本政府の積極的な関与と国連の取り組みに対する日本政府からの支援に謝意を表し、TICADならびにミャンマー支援への協力を惜しまない意向を伝えました。

大久保勉財務副大臣とクラーク総裁は、初めてとなる今回の会談において、日本とUNDPの共通の関心事項および優先分野について話し合いました。クラーク総裁は、厳しい経済状況にもかかわらず日本が行っているUNDPに対する資金拠出に謝意を表すると共に、災害リスク軽減やグリーン経済への移行、アフガニスタンやミャンマー支援を含む、日本と関心を共有する幅広い分野におけるUNDPの取り組みを説明しました。大久保副大臣よりは、UNDPの役割を重視しており、引き続き協力関係を強化していきたい旨述べられました。また、説明責任の向上におけるUNDPの取り組み等について意見を交しました。

吉良州司外務副大臣主催の昼食会において、クラーク総裁は、日本政府のUNDPに対する支援に感謝するとともに、執行理事会における日本の対応を高く評価している旨発言がありました。吉良副大臣からは特に、日本の戦後復興プロセスは実体経済の成長を伴った成功事例であり、TICAD Vは日本の知見をアフリカと共有する重要な機会になるとの見方が示されました。クラーク総裁はこれに同意した上で、日本企業がアフリカの農業セクターに関心を寄せる可能性を示唆し、同地域における特に若年層を対象とした雇用創出の重要性を述べました。

前参議院政府開発援助等に関する特別委員会との意見交換
クラーク総裁は、前参議院政府開発援助等に関する特別委員会を訪問し、伊達忠一委員長、石橋通宏理事、安井美沙子理事、中村博彦理事、水落敏栄理事との意見交換を行いました。伊達委員長からは、UNDPは日本にとり多国間開発援助の重要なパートナーであるとして、TICAD Vにおける緊密な連携への期待が表明されました。これに対しクラーク総裁はまず、厳しい経済状況にもかかわらず日本政府より提供されている強力な支援に謝意を表し、資金の効率的かつ効果的活用に対する日本からの期待に最大限に応えるべく努力していることを伝えました。また、ミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた取り組みに対する支援に加え、ポスト2015開発アジェンダの策定プロセスに対しても、国連事務総長の下に設置されたハイレベルパネルへの菅直人前総理大臣の参加等、日本より様々な形で積極的な支援が提供されていることに謝意を表しました。また、日本が主導する防災分野について、次期枠組みとなるポスト兵庫行動枠組みとポスト2015開発アジェンダとのシナジー効果が確保されることへの期待を述べました。

地球環境国際議員連盟(GLOBE Japan)・世界銀行国会議員連盟合同会合
クラーク総裁は、地球環境国際議員連盟(GLOBE Japan)・世界銀行国会議員連盟の合同会合に参加し、世界銀行国会議員連盟会長の高村正彦議員、世界銀行国会議員連盟副会長ならびにGLOBE Japan前会長の前田武志議員、GLOBE Japan尾立源幸議員と意見交換を行いました。会合では、クラーク総裁から日本とUNDPのパートナーシップの現状について説明したのち、ポスト2015開発アジェンダの策定プロセスにおいてUNDPが果たす役割を紹介し、同プロセスに対する日本の支援に謝意を表しました。参加議員からは、TICADプロセスおよび防災分野における日本の知見の途上国への共有に際してのUNDPのより一層の貢献に期待が表明されました。

矢野薫 日本経済団体連合会国際協力委員会委員長・日本電気会長との意見交換
クラーク総裁は、日本経済団体連合会(経団連)を訪問し、矢野薫国際協力委員会委員長、福林憲二郎 同委員会政策部会長等と会談しました。約40分の会談では、開発支援における官民連携やポスト2015開発アジェンダなどについて意見交換がなされ、特に双方の関心が高いTICADについて、課題や支援活動のあり方等につき活発な議論がなされました。最後に今回の会談を機に、TICAD Vやポスト2015開発アジェンダの策定について、引き続き意見交換を行っていくことが合意されました。

シンポジウム「アフリカ支援20年の歩みと今後」における基調講演
クラーク総裁は、11月30日夕方には国連大学ウ・タント国際会議場で開催されたシンポジウム「アフリカ支援20年の歩みと今後」(国際協力機構主催、UNDP等共催)で、約330人の聴衆を前に「TICAD20年の成果と展望」をテーマに基調講演をしました。1993年から外務省が主催し、UNDP等が共催している「アフリカ開発会議(TICAD)」が過去20年間、アフリカ開発においてどのような役割を果たしていたかを、昨今のアフリカ開発における課題を交えながら紹介しました。また、来年6月に開催されるTICAD Vへの期待と、今後も日本政府をはじめ様々なパートナーと協力してアフリカ開発を促進していく意向を述べました。

シンポジウムには紺野美沙子UNDP親善大使も第2部パネルディスカッションのパネリストとして参加しました。クラーク総裁はシンポジウム開会を前に、紺野親善大使との意見交換も行いました。

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