UNDP 公開シンポジウム「TICAD Vに向けて:アフリカ開発の課題と可能性」開催報告

2012/06/13

パネルディスカッションの様子 photo:undp tokyo


日時 : 2012年6月13日(水)
場所 : JICA研究所 国際会議場
主催 : 国連開発計画(UNDP)  
共催 : 国際協力機構(JICA)
後援 : 外務省

開催趣旨
来年6月に横浜で開催される第5回アフリカ開発会議(TICAD V)までちょうど一年となるのを受けて、国連開発計画(UNDP)はアフリカをテーマとした公開シンポジウムを開催しました。5月15日に初めて刊行されたアフリカ人間開発報告書2012の概要についての紹介とともに、政府、民間セクター、市民社会、アフリカ外交団と国連機関の各界関係者の参加を得て、アフリカ開発における日本の役割についてパネル・ディスカッションを行いました。

【 当日の概要 】

冒頭あいさつ
弓削昭子 国連開発計画(UNDP)駐日代表・総裁特別顧問が、主催者を代表して冒頭あいさつを行いました。弓削・駐日代表・総裁特別顧問は冒頭に1993年の第1回アフリカ開発会議(TICAD I)以来、多くのアフリカ諸国で経済拡大という前向きな変化がみられるにもかかわらず、依然として、多くの人が人間開発への道を閉ざされていることを指摘しました。特に周期的に発生する食糧危機が、特にアフリカの子どもたちに深刻な影響を及ぼしており、UNDPが発表した『アフリカ人間開発報告書2012』においては、この問題の根本原因の分析と、具体的な行動への呼びかけがなされている点を紹介しました。さらに、2013年のTICAD Vに向け、日本政府をはじめとするTICAD共催者をはじめとする多くのパートナーと様々な形で協力したいという、UNDPの決意を表明しました。

第1部:アフリカ人間開発報告書からみるアフリカの今
基調講演では、『アフリカ人間開発報告書2012』制作あたり執筆チームを統括したUNDPアフリカ局チーフエコノミストのペドロ・コンセイソンが、報告書の概要を1)現在の状況に対する診断と、2)人間の安全保障確保に向けた具体的政策提言、の2側面から紹介しました。報告書はまず、近年の急速な経済成長にもかかわらず、世界の飢餓の大部分がアフリカで発生していることを指摘し、このような飢餓問題は、飢餓が妊婦、母親や子どもの栄養状態や発育に与える悪影響は後の世代にまで及ぶため、一層深刻に受け止められるべきであると指摘しました。

発表に対して、TICAD主催者である外務省の草賀純男・アフリカ審議官、TICAD共催者である世界銀行の谷口和繁・駐日特別代表がコメントをしました。

第2部:パネル・ディスカッション
パネル・ディスカッションでは、道傳愛子 NHK解説委員をモデレーターに、スチュアート・コンバーバッハ駐日ジンバブエ大使・在京アフリカ外交団長、乾英二JICAアフリカ部長、堀田隆之 パナソニック株式会社渉外本部国際渉外グループ参事、舩田クラーセンさやか東京外国語大学大学院総合国際学研究院准教授、ラミン・マネウ駐コンゴ共和国国連常駐調整官・UNDP常駐代表をパネリストに迎え、「TICAD Vに向けて―アフリカの課題と可能性」をテーマに討論をしました。ペドロ・コンセイソンUNDPアフリカ局チーフエコノミストはコメンテーターを務めました。

冒頭、道傳NHK解説委員がアフリカからは経済成長など明るいニュースが増える一方で、ミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けては課題が残されている点について触れた後、「TICAD Vに向けて、多様性と活力に満ちたアフリカについて理解を深め、私たちができることについてこのパネル・ディスカッションで議論していきたい」と問題提起しました。各パネリストからはアフリカ外交団、日本政府、市民社会、民間企業、国連機関などそれぞれの立場を代表しても、発表や意見交換が行われました。会場からも「アフリカ開発における日本の役割は何か」「これからTICAD Vに向けてどのように行動していくのか」など質問が相次ぎました。

閉会あいさつ
細野昭雄JICA研究所所長が閉会あいさつを行いました。アフリカ開発を考える上で避けて通ることのできない食糧問題に焦点を当てた『アフリカ人間開発報告書2012』の意義を評価すると共に、「アフリカにおいて災害への対応能力なども持つ強靭な社会を構築していく必要性が改めて注目されるようになった」と述べました。シンポジウムで紹介されたブラジルの成功事例をアフリカで応用していく三角協力の促進について触れると共に、JICA研究所として、TICAD Vに向けて今後アフリカのさらなる発展に向けた協力を進めていく意向を表明しました。 

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