ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁 来日報告(2013年11月21日-11月22日)

2013/11/22

Photo: UNDP Tokyo/Yukiko Abe


ヘレン・クラーク国連開発計画(UNDP)総裁は、2013年11月21、22日に来日し、日本とUNDPのパートナーシップの更なる強化を目的として、日本政府をはじめとする様々なパートナーと精力的に会談・会合を行いました。また、「Business Call to Actionフォーラム東京2013」のレセプションで日本の企業や政府関係者等を前にスピーチを行いました。

  1. 安倍総理大臣表敬、谷垣法務大臣主催昼食会、三ツ矢外務副大臣主催夕食会、愛知財務副大臣との会談
    安倍総理大臣への表敬訪問では、日本とUNDPが今後も連携して開発課題に取り組むことが確認されました。冒頭、安倍総理は、これまでの日本とUNDPの協力実績を評価し、今後もミレニアム開発目標(MDGs)達成、ポスト2015開発アジェンダ策定、人間の安全保障の推進等に、UNDPと連携して取り組む意向を示しました。これに対しクラーク総裁は、日本政府によるUNDP通常資金への拠出に対する感謝を安倍総理に伝えました。またクラーク総裁は、ポスト2015開発アジェンダ策定に加え、防災やユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)、ジェンダー平等といった開発課題に対する安倍総理の強いコミットメントを踏まえ、これらを中心に、今後さらに日本との協力関係を強化したいとの意向を伝えました。

    谷垣法務大臣主催昼食会においては、法制度整備支援における連携強化が提案されました。また、三ツ矢外務副大臣主催夕食会においては、様々な分野における連携強化のための具体的方策が協議されました。これには、安倍総理との会談で言及された諸分野に加え、環境・気候変動対策、本年6月に横浜で開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)のフォローアップ、2015年に日本での開催が予定されている第3回国連防災世界会議における連携が含まれます。

    さらにクラーク総裁は、愛知財務副大臣との会談において、透明性と説明責任強化に向けたUNDPの取り組みが、開発援助機関のなかでも特に高い評価を得ていることを紹介しました。そして、日本の厳しい経済状況に理解を示しつつもUNDPに対する日本政府からの資金協力の重要性を強調しました。

  2. 人間の安全保障を推進する議員連盟総会
    クラーク総裁は、11月22日に開催された「人間の安全保障を推進する議員連盟」総会に招かれ、20名以上の国会議員と懇談しました。「人間の安全保障」は1994年にUNDPの『人間開発報告書(HDR)』で初めて提起され、以後、日本政府は積極的にこれを支持しています。クラーク総裁は、「人間の安全保障」の推進に日本が果たした役割の重要性に触れ、「国連人間の安全保障基金」に対する日本の資金支援にも謝意を表しました。またクラーク総裁は、新たな『UNDP戦略計画2014-2017』に示された組織の活動方針と、ポスト2015開発アジェンダ策定に向けた国際的議論の最新の動向を紹介しました。

  3. 公明党 山口那津男代表、自民党 高村正彦副総裁、武見敬三参議院議員との会談
    クラーク総裁は滞在中、開発および地球規模課題に高い関心を有する与党議員と積極的に会談し、UNDPの活動に対する一層の理解と支援を要望しました。特に、山口公明党代表(山本香苗参議院議員および杉久武参議院議員が同席)との会談ではシリア危機と防災について、高村自民党副総裁ならびに逢沢一郎衆議院議員との会談ではTICADプロセス等を通じたアフリカ支援について、武見参議院議員との会談では国際保健等について意見交換を行いました。

  4. 国際協力機構(JICA)田中明彦理事長との会談
    田中JICA理事長との会談では、シリア危機ならびに南スーダン支援における人道支援と開発支援のギャップ解消という課題克服に向けた取り組み、ならびにTICAD Vフォローアップにおける協力が確認されました。また、田中理事長は人間開発報告書(HDR)のアドバイザリー・パネルのメンバーとして、その内容に助言を行っていることから、同報告書の今後のテーマに関連する開発課題について意見交換を行いました。

  5. 日本経済団体連合会 米倉弘昌会長との会談
    クラーク総裁は21日午後、経団連会館を訪問し、米倉経団連会長と会談しました。今年6月に横浜で開催された第5回アフリカ開発会議(TICAD V)には、経済界からも多数の企業が参加したことから、今後アフリカの開発とビジネスの成長を実現するために必要な取り組みについて意見交換を行いました。クラーク総裁は、UNDPが途上国の法整備支援や政府機関の能力開発、さらに民間企業に対する現地の開発知見の提供や事業化調査などを通じて、ビジネスを通じた開発支援を促進していることを説明しました。また経団連が政府開発援助(ODA)の増額を提言していることに感謝の意を表し、UNDPは日本政府と民間セクターと引き続き緊密に連携を取りながら、途上国と先進国双方に利益をもたらせる開発を推進していく方針を話されました。

  6. 「Business Call to Actionフォーラム東京2013」レセプションにおけるスピーチ
    クラーク総裁は、日本で初めての「ビジネス行動要請(Business Call to Action: BCtA)」*のイベントである「Business Call to Actionフォーラム東京2013」に際して開催されたレセプションで、50名を超える企業、政府、大学関係者を前にスピーチを行いました。その中で、「世界的な生態系の変化は深刻で、生計手段を自然環境に委ねている最貧困層に打撃を与えています。これを解決するには、世界的なパートナーシップの下での、イノベーション、技術、そして民間セクターの投資が非常に重要です。企業の利益と開発の双方を実現する革新的なビジネスソリューションの構築を民間企業に促すBCtAはまさにこのようなパートナーシップの象徴であり、UNDPがその事務局を務めていることを誇りに思います。UNDPおよび国連は、人間開発や持続可能な開発における民間セクターの一層の関与を期待しています」と述べ、民間セクターの開発への一層の関与を要請しました。

*ミレニアム開発目標(MDGs)達成を促進することを目的に2008年に発足した、商業的な成功と開発への効果の両方が期待できるインクルーシブビジネスモデルの構築を民間企業に促す、多機関・政府による取り組み。

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