「BOPビジネス支援セミナー」を共催

2014/01/22

パネルディスカッションの様子(左から:OSAジャパン 坂田氏、味の素 中尾氏、ユーグレナ 永田氏、wanic 森住氏、UNDP駐日代表事務所 西郡、経済産業省 藤野氏)Photo: UNDP Tokyo/Yukiko Abe

ミレニアム開発目標(MDGsの達成には、民間セクターの活力やノウハウを活かしながら、社会課題の解決を図っていくことが必要だという考えのもと、国連開発計画(UNDP)ではインクルーシブビジネス*の推進を積極的に支援しています。この一環として、UNDP駐日代表事務所は、2014122日に東京において、一般財団法人貿易・産業協力振興財団主催の「BOPビジネス支援セミナー」(経済産業省後援)を共催しました。

セミナー冒頭の挨拶の中で、近藤哲生UNDP駐日代表は、「民間企業の強みが途上国の持続可能な開発に活かされるよう、国連機関ならではの強みを発揮して、日本との連携を強化したい」と、共催者として挨拶を行いました。また、その強みとして、「途上国と現場の知見とネットワーク」「豊富な開発支援の専門知識」「国際的な発信力」の3つを活かして、人間の安全保障に根差した途上国の開発課題の解決に貢献しながら、事業性・収益性のあるビジネスの支援を進めたいと語りました。

セミナーの前半では、BOPビジネスの先行事例として、味の素社から、アジアでの食品市場の展開とガーナでの栄養改善プロジェクト、またユーグレナ社から、栄養価の高い「ミドリムシ」を使ったクッキーをバングラデシュで生産・販売するビジネス計画が紹介された後、会場の参加者と活発な質疑応答が行われました。

続いて、政策研究大学院大学の大野泉教授をモデレーターとして、6人のパネリストによる、パネルディスカッションが行われました。この中で、OSAジャパンの坂田泉氏から、ケニアでの強固なネットワークを活かしながら、日本企業と共同でさまざまな事業の展開を進めていることが紹介されました。また、wanicの森住直俊氏からは、簡単なキットを使って、フィリピンの低所得層の人びとがココナッツから蒸留酒を作り、それを販売することによって、現金収入を得て、子ども達が学校に行けるようにするというビジネスモデルが紹介されました。

UNDP
の西郡俊哉 広報・市民社会担当官からも、民間企業との共同の事業化調査や民間企業の技術を開発プロジェクトに取り入れることによる共同の実証テストなどを進めてきたこと、また、優れたインクルーシブビジネスモデルを「ビジネス行動要請:Business Call to Action (BCtA)」で承認し、広報などを通じて、インクルーシブビジネスの推進を支援していることを紹介しました。

その後のディスカッションでは、「現場で強い」ことが日本企業の強みであること、現地でいかに志を共有し、それに基づいたネットワークを構築するかが重要であり、それがリスク分散にもつながるといった意見が多く出ました。また、日本が長年実施してきた途上国支援から、これまでに得た人材やネットワークなど多くのリソースを、いま検証し、それを有効に活用することが必要であるとの意見もありました。会場に集まった230名あまりの参加者からも活発に質問が寄せられ、盛況のうちに、セミナーは終了しました。

セミナー終了後には、名刺交換会も開催され、登壇企業、政府・政府機関、国際機関などを囲んで、多くの民間企業や開発関係者の輪が広がりました。

*
インクルーシブビジネス:開発途上国の低所得層を生産者・労働者・消費者などとして取り込み、現地で雇用や商品・サービスを生み出すことによって、これらの人々の選択肢の拡大と、企業の事業機会の拡大を同時に実現するビジネス。

【プログラム】

1. 開会
主催者挨拶
:一般財団法人貿易・産業協力振興財団 理事長 日下一正氏
共催者挨拶:国連開発計画(UNDP)駐日代表 近藤哲生
後援者挨拶:経済産業省 貿易経済協力局 通商金融・経済協力課長 藤野琢巳氏

2.
先行企業による事業紹介・Q&A
味の素株式会社 CSR部 専任部長 中尾洋三氏
株式会社ユーグレナ 取締役 経営戦略部長 永田暁彦氏

3.
パネルディスカッション
パネリスト

一般社団法人OSAジャパン 会長 坂田泉氏
味の素株式会社 CSR部 専任部長 中尾洋三氏
株式会社ユーグレナ 取締役 経営戦略部長 永田暁彦氏
国連開発計画(UNDP)駐日代表事務所 広報・市民社会担当官 西郡俊哉
経済産業省 貿易経済協力局 通商金融・経済協力課長 藤野琢巳氏
wanic Co-Founder
 森住直俊氏

モデレーター
政策研究大学院大学 教授 大野泉氏

当日の講演資料はこちらからご覧/ダウンロードいっただけます。

 

 

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