「グリーンビジネスと気候投資」ビジネスソリューションとSDGsインパクト投資の事例から読み解く

日アフリカ官民経済フォーラム・サイドイベントとして12月16日にオンラインで開催

2021年11月26日

Photo: UNDP Mauritius

日時:2021年12月16日(木)16:30-19:10予定(日本時間)

場所:オンライン(ZOOM)

共催者:独立行政法人国際協力機構(JICA)、国連開発計画(UNDP)、国際連合工業開発機関(UNIDO)東京投資・技術移転促進事務所

言語:日本語・英語・フランス語(同時通訳)

費用:無料

事前登録こちらのリンクより事前登録が必要です。


1993年に始まったアフリカ開発会議(TICAD)は、オープンで包括的な多国間プラットフォームとしてアフリカにおける持続的で公平な開発の道筋を探る場を提供し、アフリカ、日本、そして世界の官民アクターの連携を推進してきました。TICADは、日本政府、国連アフリカ特別顧問室、国連開発計画、世界銀行、アフリカ連合委員会が共催者となり、四半世紀を超えて、官民多様なセクターからの参画を得て開催されています。

来年2022年には、第8回アフリカ開発会議(TICAD8)がチュニジアで開催される予定であり、アフリカの社会経済にも深刻な爪痕を残した新型コロナウイルス(COVID-19)からの復興と持続的な開発に向けた議論がなされる予定です。新型コロナウイルスからの復興を持続可能なグリーン社会移行への好機と捉え、グリーンリカバリーを成長戦略として位置づける先進諸国の潮流に倣い、アフリカにおいても持続的な成長モデルとしてのグリーン推進について、重点的に協議をする必要があります。

コロナ禍以前よりアフリカは、気候変動や生態系の危機の最前線にあると認識されていました。同大陸は、地球上で最も気候変動の影響を受けやすい地域であり、生物多様性の急速な減少、生態系の劣化、エネルギーギャップの解消の必要性など深刻な課題が続いています。アフリカに対するレジリエンス構築を目的とした緊急的な行動がなければ、気候変動と生態系の劣化が貧困や人口移動の増加を引き起こし、新型コロナウイルスからの回復の大きな障害となると予測されています。

この度、TICAD8を見据え、第2回日本・アフリカ官民経済フォーラムの機会を活用し、JICA、UNDP、UNIDO東京事務所は、アフリカにおけるグリーンビジネスと気候投資に対する先駆的な事業事例を紹介し、ビジネスを通じたグリーン推進と気候変動対策に寄与する投資の拡大を提唱するため、サイドイベントを開催します。

本サイドイベントはまた、世界とアフリカにおける潮流を見据えての開催となります。2020年12月に開催されたアフリカ環境大臣会合では新型コロナウイルスからの復興に向けた経済・社会システムの転換を後押しする、包括的なグリーンリカバリーへの支援に合意がなされました。これを受け、アフリカ連合委員会は、「Green Recovery Action Plan 2021-2027を立ち上げ、気候金融の改善、再生可能エネルギーへの移行、自然に基づいた解決策と生物多様性への注力、回復力のある農業、グリーンでレジリエントな都市」の5つの優先分野を掲げました。さらに、2022年の国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)はエジプト開催が決定され、途上国における気候変動対策が焦点となる予測です。

ビジネス機会の視点で鑑みると、サハラ以南のアフリカでは、2030年までに発電量の67%を固有のクリーンな再生可能エネルギーで賄うことができ、2050年までにGDPの増加、福祉の向上、最大200万人のグリーン・ジョブの追加による雇用の増加が期待できると分析されています。2021年4月に開催されたEU-アフリカ・グリーン投資フォーラムにおいてアフリカ開発銀行総裁は、新型コロナウイルスからの復興のための投資主要分野として、エネルギー・農業・インフラを取り上げ、太陽光・風力・水力・地熱など資源が豊富なアフリカのエネルギー転換には年間1,000億ドルの投資機会があると述べました。特に農業分野では、気候変動に強い作物に大規模な投資の可能性があり、気候変動に強いインフラは1,300億ドルから1,700億ドルの投資可能性があると説明しました。

本サイドイベントでは、このように国際社会とアフリカ諸国が打ち出した公約と協調的な行動に照らし合わせ、持続的な未来の実現を焦点にグリーン・ソリューションと投資の機会について議論します。安価でクリーンなエネルギーへのアクセス、気候変動に強いインフラの構築、水と食料の安全保障、天然資源の持続可能な利用、持続可能な農業の確保など具体的なビジネス機会や事例を紹介し、更なる投資の機会を議論するとともに、TICAD8を見据え、グリーンビジネスと投資促進に向けた官民連携での取り組みを提唱します。


プログラム
詳細なプログラムは以下のリンクからダウンロードいただけます
日本語版 / 英語版

時間

アジェンダ

登壇者

16:30-16:35

導入

Mr. Henry Bonsu (セッションモデレーター)

16:35-16:40

開会

Dr. Ayodele Odusola, Resident Representative and Director, Africa Finance Sector Hub, UNDP South Arica

16:40-16:45

祝辞

渋澤 健氏/シブサワ・アンド・カンパニー株式会社代表取締役、UNDP SDGインパクト・イニシアチブSteering Group

16:45-16:50

プレゼンテーション

久下勝也氏/資源・エネルギーグループ課長、JICA

16:50-17:50

パネルディスカッション 1

グリーンビジネス:
機会とパートナーシップ

Mr. Shaninomi Eribo / Green Squqre Metre、CEO

Mr. Hamza El Baroudi / EMOB(Electric Mobility)共同創業

Ms. Alice Ruhweza / Africa Regional Director, WWF

川口信弘氏/専務理事、一般社団法人GOOD ON ROOFS

水本穣戸氏/執行役員、CSO 株式会社チャレナジー

17:50-17:55

プレゼンテーション

安永裕幸氏/UNIDO東京投資・技術移転促進事務所長

17:55-18:55

パネルディスカッション 2

気候投資:
機会とパートナーシップ

Mr. Hubert Danso/CEO and Chairman, Africa investor (Ai) Group

チヴァース陽子氏/キャピタルマーケット サステナブル・ファイナンス部長 SMBC日興証券

Dr. Christopher Marks/欧州グローバルコーポレート営業部新興国チーム次長, 三菱UFG銀行

Mr. Nico Tyabji/Head of Strategic Partnerships/Sun Funder

Mr. Thaven Naido/Regional Coordinator, Southern Africa, Private Financing Advisory Network (PFAN)

18:55-19:05

提言

Mr. Kebour Ghenna/Executive Director, Pan African Chamber of Commerce and Industry

岩井 睦雄氏/経済同友会アフリカPT委員長、日本たばこ産業取締役副会長

19:05-19:10

閉会

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