女性がつなぐ、ビジネス、農家、食糧、そして健康

2013/09/27

【ニューヨーク】
食品、またはスキンケア製品の大手企業である、味の素社(日本)、DSM(オランダ)、ロクシタン(フランス)はガーナ、インドネシア、ブルキナファソにおける、栄養・健康ビジネス分野の女性の役割強化に関する取り組みで、「ビジネス行動要請(Business Call to Action: BCtA)」に参加しました。この3社はコアビジネスチェーンにおいて、供給者、生産者、そして消費者としての女性の役割に注目し、女性生産者の所得向上だけでなく、女性の役割強化、ひいては家庭における栄養・健康状態の改善を支援しました。

9月19日のBCtA年次会合のパネルディスカッションのひとつでは、エリザベス・ラスムッソン国連世界食糧計画(WFP)パートナーシップ・ガバナンスサービス担当事務局長補がモデレーターを務めました。このセッションでは、アジアからアフリカまで、女性を生産チェーンに組み込むことによって、どのように農業生産高を増加させ、持続的な穀物の生産、ひいては食糧安全保障の促進に貢献できるかという知見が共有されました。このような取り組みは、最終的に農家やその家族の栄養・健康状態改善と持続的な収入をもたらすとともに、企業にも強固なサプライチェーンを保障します。

ラスムッソン氏は「私たちの求める世界、実現できると信じている世界は、飢饉のない世界です。WFPは、インクルーシブビジネスの実践や女性の地位向上、そして栄養改善がこの目標達成の要因となると考えています。民間セクターとの連携を通じて、私たちの求める世界、飢饉のない世界を創ることが可能だと信じています」と述べました。

ロクシタンはBCtAの取り組みの中で、主要なスキンケア製品の原料であるシアバターの実を継続的に収穫するために、ブルキナファソの農村の女性を雇用し、生産工程における手作業を減らすとともに、生産者参加型の生産管理システムの構築を進めています。

「ロクシタンがブルキナファソの女性たちと共同でシアバターの生産を始めてから、20年が経ちます。今後、3年間の環境・社会プログラムを実施し、先人の知恵を活かしつつ、地元の女性たちにさらなる機会を提供し、地元の人々の関与の拡大を図る一方、さらに持続的な原料供給源の確保を計画しています。わが社はBCtAの一員として、この野心的な取り組みとグローバルな視野を関係者と広く共有できることを誇りに思っています」とロクシタンの持続的原材料調達部長のマウド・レボウル氏は述べています。

女性はいつも、家庭における栄養・健康状態のカギを握っています。そして、食糧生産者の大部分を女性が占めており、結果として、家庭の収入を左右するなど、女性は開発の相乗効果を生み出します。もともと女性は、収入を子供の栄養や教育、医療に回す傾向が強くあります。そして女性は、多くの場合、家庭の食糧確保を担っているため、飢饉と栄養不良の削減を進める上で、不可欠な存在なのです。

味の素社にとって、栄養強化食品“KOKO Plus”販売の主力としての女性の雇用は、離乳期の子どもの栄養改善に関するメッセージを広めるために必要不可欠です。「世界の栄養改善への貢献は、味の素グループの重要な使命のひとつです。BCtAの取り組みとして、ガーナでの事業を拡大し、栄養改善とガーナの子どもや母親を支援することができれば光栄です」と同社の伊藤雅俊 取締役社長は述べています。

DSMはインドネシアで、低所得地域の3万人の子どもたちに、栄養価の高い食事を提供する取り組みを展開しています。DSMはアメリカのNGOであるMercy Corpと連携して、調理師と移動式屋台の販売者を雇用し(その多くは女性)、交通量の多いジャカルタで移動式の屋台の利点を生かしながら、低価格で栄養価の高い食事を販売しています。「低価格で栄養価の高い食事を移動式屋台で提供し、現地の人を雇用することによって、DSMはビジネスと社会への貢献の両立を目指しています」とDSMの栄養改善プログラムマネージャーのハヴィネイ・ムワワ氏は、パネルディスカッションで述べました。インドネシアでは、5歳以下の子ども約3人に1人、およそ800万人が栄養失調の状態です。DSMはこの事業で、将来的に雇用者が独立し、ジャカルタや他の地域で独自の事業を立ち上げられるような、ビジネスモデルの確立を目指しています。

BCtAは、これらのようなインクルーシブビジネスの実現を可能にする環境を強化するために、WFPのような公共セクターのパートナーとも連携しています。

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