資生堂が実施する健康と美容の新しい生活習慣改善活動が バングラデシュの農村女性の暮らしと生計を向上~「ビジネス行動要請(BCtA)」新規参加企業が啓発プログラムで健康と衛生を改善し、雇用を創出~

2015/09/15

バングラデシュの女性に向けた啓発ワークショップ Photo: Shiseido


【2015年9月15日、東京】
日本の大手化粧品会社である株式会社資生堂が、バングラデシュの農村女性の衛生、栄養、健康を改善し、現地のニーズに応えたスキンケア商品を提供する取り組みで、「ビジネス行動要請(Business Call to Action: BCtA)」に参加しました。この取り組みで、地方のコミュニティに住む4万人の低所得層の女性の衛生、栄養、健康の改善が見込まれるとともに、現地での雇用創出も期待されています。

資生堂がこの取り組みの中で実施している啓発活動は、栄養と衛生の習慣を、日々のスキンケア、そして家族の健康とつなげることによって、美しく健康でありたいという女性の願いに応えています。また、この活動を実施することによって、バングラデシュの女性の美容、宗教、経済的なニーズに応えて開発されたスキンケア商品の流通が拡大することも見込まれます。資生堂は2017年までに2000人以上の女性がこのスキンケア商品を購入すると予測しています。

資生堂の代表取締役 執行役員社長の魚谷雅彦氏は「私たち資生堂は、『美しい生活文化の創造』を企業理念に掲げ、自分らしく生きたいと願う人々の幸せの実現に貢献し続けることで、サステナブルな企業価値の向上をめざしています。バングラデシュでの当社の社会性ビジネスモデルがBCtAに認められたことを光栄に思い、バングラデシュの女性をエンパワメントするために、仲間とともに新しい未来をつくっていくことを楽しみにしています」と述べています。

「Les DIVAS」というバングラデシュの女性向けの商品は、2011年に実施した現地調査での農村女性も化粧品を使いたいという要望があるという結果を受けて開発されました。当時、農村女性が入手可能な化粧品は高価すぎたり、宗教的なニーズに対応していないものも多く、化粧品の使用効果が得られる正しい使い方も指導されていない状況でした。また、砂糖、塩、油を過剰摂取しがちな現地の食生活はこれらの女性たち、その家族の健康にも影響を与えていました。手をしっかり洗うという単純な習慣がないために、病気になったり、スキンケア商品の効果が適切に現れなかったりという状況が見られたのです。

また、この現地調査では、性別による格差をなくすための政府のプログラムが実施されていたにも関わらず、女性が外で働くことを良く思わない習慣、重要な事項の決定権は男性が握っているという状況が、依然として農村部には残っていることも明らかになりました。

この現地調査の結果を受けて、資生堂は、バングラデシュの女性に向けた手頃な価格の洗顔料、保湿ジェル、日やけ止めを開発しました(価格はそれぞれ2.57、1.93、2.57米ドル)。同社はまた、平均月間世帯収入が128~256米ドル程度の16の村での啓発ワークショップを主導する女性に研修を行いました。2014年に実施したワークショップにはのべ2万7000人以上の女性が参加し、結果として、そのうち1万7000人が調理で使う砂糖、塩、油の量を減らし、1万6000人がタオルやシーツをより頻繁に洗うようになり、また、1万9600人が手や顔を清潔に保つようになったとの結果が出ています。

国際協力NGOであるケア・インターナショナルとダノン・コミュニティーズによって運営されている社会的企業のJITAバングラデシュが、資生堂のこの取り組みの現地パートナーで、JITAバングラデシュのネットワークに所属する現地の女性が資生堂のスキンケア商品の販売を担っています。

BCtAプログラムマネージャーのスバ・シバクマランは、「資生堂の『Les DIVAS』モデルは、インクルーシブビジネス*が、経済的ピラミッドの下層部にあるコミュニティにも確実に寄与しながら、新しい市場を築き、新しい収益源を得ることができるということを明らかにしています。資生堂のような世界をリードする企業がBCtAに参加したことを歓迎し、同社の取り組み結果から多くを学ぶことを楽しみにしています」と述べています。

資生堂は2010年、日本企業としてはいち早く、「女性のエンパワメント原則」(Women’s Empowerment Principles)に署名をした企業です。また、現地調査は、国際協力機構(JICA)の支援を受けて実施されました。

※インクルーシブビジネス:開発途上国の低所得層の人々を生産者、労働者、消費者として取り込み、現地で雇用や商品・サービスを生み出すことによって、これらの人々の選択肢の拡大と、企業の事業機会の拡大を同時に実現するビジネス。

資生堂のバングラデシュでの取り組みに関するビデオ”JITA Shiseido Women Empowerment Initiative in Bangladesh”はこちら(英語)をご覧ください。

ビジネス行動要請(Business Call to Action: BCtA)は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成を目的に、民間企業による、商業的な成功と開発への貢献を両立するインクルーシブビジネスモデルの開発を促進し、支援しています。世界の主要な開発援助国であるオランダ外務省、スウェーデン国際開発協力庁、英国国際開発省、米国国際開発庁(USAID)、フィンランド外務省と、事務局を務める国連開発計画(UNDP)が、国連グローバル・コンパクト、米州開発銀行(IDB)の” Opportunities for the Majority Initiative”などと連携して推進しています。詳細については、こちら(英語)もしくは、こちら(日本語)をご覧ください。

資生堂は1872年、日本初の洋風調剤薬局として創業し、その後、化粧品事業に進出しました。東洋と西洋の叡智を融合しながら、最新の技術力と美意識により事業を拡大、現在ではその品質の高さから日本をオリジンとするトップクラスの化粧品会社として世界的に知られています。取り扱う商品はスキンケア、メーキャップ、フレグランス、ボディーケア、サンケア、男性化粧品と多岐にわたり、中でも高機能化粧品や美白化粧品には定評があります。資生堂は創業以来、常に革新を続けながら、現在はグループ全体で世界120以上の国と地域でビジネスを展開しています。詳細については、こちらをご覧ください。