UNDPとJICA、バルカン西部での強靭性構築に向け協力へ

2015/12/01

Photo by UNHCR, Refugees and Migrants at Registration in Serbia


国際協力機構(JICA)と国連開発計画(UNDP)は本日、セルビア共和国の首都ベオグラードで会合を開き、バルカン半島西部地域の難民、移住危機がもたらした開発課題について協議しました。

UNDPセルビア事務所が開催したワークショップには、JICAバルカン事務所代表のほか、ボスニア・ヘルツェゴビナ、マケドニア旧ユーゴスラビア共和国、UNDP欧州・独立国家共同体(CIS)イスタンブール地域拠点の専門家も出席しました。

また、開発機関と人道機関との間の関係をさらに強化するため、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)の代表者らもワークショップに加わりました。今回のワークショップは、旧ユーゴスラビア地域の各国の国境を越える開発問題に対する理解を深める機会となりました。

イレーナ・ヴォヤチュコヴァ・ソロラノUNDPセルビア常駐代表は、ワークショップ開会に当たり「私たちの地域の社会が直面している課題を解決するためには、パートナーシップの強化が必要です」と述べ、地域社会、ボイボディナ自治州政府、国家機関の間の連携が成功の鍵を握ると指摘しました。ソロラノ常駐代表は、官民のパートナーシップや市民社会との協力も、同じく重要になるとも言及しました。

また、ソロラノ常駐代表は「セルビアおよびその他の国で私たちが実施する活動は、地域社会の強靭性と、将来の緊急事態に対する備えへの強化を目的としています。それを可能にしているのが、日本政府とJICAの密接なパートナーシップであり、私たちは深く感謝しています」と述べました。

ソロラノ常駐代表は参加者に対し、UNDPセルビア事務所が現在、日本UNDPパートナーシップ基金を通じた日本政府から計364万米ドルの資金拠出を受け、緊急事態への対応に向けた強靭性を向上させるためのプロジェクトを実施している旨を説明しました。

阿部俊哉JICAバルカン事務所長は「バルカン地域は最近、天災と人災の両面で大きな被害を受けており、今回のワークショップのテーマは人々の緊急ニーズに直結します」と語りました。

JICAは現在、セルビアとボスニア・ヘルツェゴビナの災害リスク削減に向けた能力強化や、マケドニアの山火事防止に向けた早期警報システムへの投資を予定しています。難民・移住危機に関しても、セルビアとマケドニアにおける公共サービスにおける負担を軽減するため、受入国とそのコミュニティを支援する予定です。阿部所長はまた、エネルギー管理システムに関するJICAとUNDPのこれまでの協力を模範例として示すとともに、両機関が共に、適切な知識と情報共有で、各国の開発を加速できると強調しました。

UNHCRの代表は「難民調整モデル」に基づき、困窮する人々に支援をする強力なパートナーシップが出来上がっていることを改めて強調しました。また、その一環として、安倍晋三総理大臣が高等弁務官の訪日に合わせ、新たに3億円(約250米ドル)の寛大かつ時宜を得た資金拠出を表明していることも指摘しました。日本政府は今年既に、バルカン西部地域の避難民に対する緊急支援として、100万米ドルの拠出を表明しています。

1999年に構築したJICAとUNHCRのパートナーシップは、UNDPをはじめとする開発パートナーとの協力をさらに強化する触媒の役割を果たしています。

JICA、UNDP、UNHCRは今回の共同イベントを通じ、現在も続く難民・移住危機の中でバルカン西部諸国におけるその開発・人道パートナーシップを更に強化すると共に、今後の自然災害に対する強靭性構築に向けた支援もしていきます。

UNDPは長期に亘り、JICAと包括的な関係構築に努めてきました。UNDPとJICAは、定期的な政策対話と協議も実施しています。2009年11月には、1) アフリカ開発2) 気候変動3) 危機予防・復興と平和構築という3つの優先分野をはじめ、能力強化や南南協力、ジェンダーや民間セクター開発といった分野横断的問題にも取り組む覚書が締結されています。

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