日本とUNDP、1500万米ドルでカリブ地域気候変動プロジェクトを開始

2016/01/28


【2016年1月28日、バルバドス・ブリッジタウン】
日本政府と国連開発計画(UNDP)は本日、気候変動に関するパリ協定に沿って、地球温暖化を摂氏2度未満に食い止めるとともに、産業革命以前と比較した気温の上昇をさらに摂氏1.5度以内に抑える取り組みを推進するため、計1500万米ドルの「日本・カリブ気候変動パートナーシップ(J-CCCP)」をスタートさせます。

今回のプロジェクトは、政府高官、技術顧問、NGO、国連パートナーを含むカリブ8か国の40人を超える代表を交え、各国の長期戦略に沿って気候変動を緩和し、これに適応するためのロードマップの策定を目的に行われた2日間の会合を受けて始動するものです。この新たな取り組みは「開発途上国による適切な緩和行動(NAMA)」や「国別適応計画(NAP)」をはじめ、温室効果ガスの排出量削減と気候変動への適応を目的としたカリブ諸国による対策と政策の実施に役立ちます。また、持続可能なエネルギーへのアクセスを拡大するとともに、化石燃料の輸入とこれに対する依存度を減らすための支援を行うことで、カリブ地域が重大な国際収支上の制約に取り組みながら、低排出開発への道を進めるようにします。

佐藤雅俊・在トリニダード・トバゴ日本国大使館参事官は「日本政府は、UNDPと連携でき光栄に思います。今回のプロジェクトは、気候変動政策を策定、実施するとともに、適応と緩和に関する技術移転を推進する際の情報共有に向けたプラットフォームの構築にも貢献することになります。日本は、このプロジェクトが試験的プロジェクトや情報共有を通じ、気候変動と自然災害に対処するカリブ諸国の能力を強化できるものと期待しています」と述べ、このパートナーシップが、政府高官や技術顧問の日本での研修を含め、南南協力と南北協力をともに推進することにもなる点を強調しました。

ベリーズ、ドミニカ国、グレナダ、ガイアナ、ジャマイカ、セントルシア、セントビンセントおよびグレナディーン諸島、スリナムの各国が参加する今回のプロジェクトは、50のコミュニティに暮らす男女20万人に裨益するものと見られます。

ドミニカ国計画・経済開発・投資省のグロリア・ジョセフ事務次官は「今回のパートナーシップは、わが国の持続可能な開発プログラムにとって極めて重要な時期に発足しました。熱帯性低気圧やハリケーンによって、国内総生産(GDP)の実に90%が失われる危機に直面したドミニカ国は、気候変動が国民とその生活、経済に壊滅的な打撃を与えかねないことをじかに経験しました。復興と『ビルド・バック・ベター(より良い復興)』に努める中で、ドミニカ国は早期対応警報システム、気候変動への適応、そして災害リスク削減措置から恩恵を受ける態勢を整えており、その機会を歓迎します」と語りました。

気候変動は、カリブ地域にとって最も深刻な課題の一つとして認識されています。気候変動によって毎年のハリケーン被害の回数と規模が増大する公算が大きい中で、リスクに晒されたコミュニティを守るための包括的な措置が必要とされています。強靭性の強化はカリブ地域の開発に欠かせないだけでなく、UNDPのプログラム優先度を定めるグローバル戦略計画の明らかな一要素にもなっています。気候変動に関連する土地や水資源、生物多様性への悪影響が、海岸線の安定、沿岸・海洋生態系や私有財産の健全性、さらには生態系サービスを損なう可能性も予測されています。沿岸の浸食が進み、深刻なサンゴ礁の白化がすでに明らかになっている場所もあります。

レベッカ・アリアスUNDPラテンアメリカ・カリブ局地域拠点責任者は「UNDPは長年にわたり、カリブ地域で気候変動対策の推進を先頭に立って主張してきました。私たちは、カリブ地域8か国で日本政府と連携し、気候変動プロジェクトを実施できることを嬉しく思います。COP21で合意が成立した今、各国が気候変動の影響にさらに効果的に対処するとともに、現在の活動を通じて強靭性を高めることで、将来に向けて力を蓄えるための支援を提供するという意味で、今回のプロジェクトはまさに時宜にかなったものと言えるでしょう」と語りました。

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