UNDP、世界の公衆衛生専門家とともに ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)に関する優先課題を検討

2016/02/01

「アクセスと供給に関するパートナーシップ」が開催した「マヒドン皇太子賞会合」サイドイベントで発言するマンディープ・ダリワルUNDP HIV保健開発チーム長とセシリア・オウUNDP HIV保健開発チーム・プログラム顧問。Photo:UNDP

【2016年2月1日、タイ・バンコク】
公平で効率的で持続可能なユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現-これが今週バンコクで開催された主要グローバル公衆衛生会議に参集した専門家たちの検討項目でした。

2016年1月26日から31日にかけて開催された「マヒドン皇太子賞会議(PMAC)」には、全世界から公衆衛生の専門家たちが参加しました。PMACは、マヒドン皇太子賞財団がタイ保健省、マヒドン大学その他のパートナーとの共催で実施する年次会議です。

今年の会議は、持続可能な開発のための2030アジェンダ、通称「持続可能な開発目標(SDGs)」の採択を受け、「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)に向けた優先課題の設定」をテーマに行われました。

SDGsは保健と開発の基本的な相互関係を強固なものと位置づけました。極度の貧困を根絶し、経済成長を促進し、持続可能で包摂的な開発を達成する上で、保健は欠かせない要素です。多くの公衆衛生専門家にとって、UHCは「すべての人の健康的な生活を確保し、福祉を推進する」というSDGs目標3を実現する上で重要な道筋とみなされています。

PMACの会議中、国連開発計画(UNDP)はUHCの実現に向けた優先課題の設定に貢献すべく、バンコク市内で2つのサイドイベントを開催しました。2016年1月26日の「分野横断的ガバナンスとUHCの財源」と題するサイドイベントでは、公平かつ持続可能で対応力のある保健制度を構築するための革新的な戦略について検討されました。

マンディープ・ダリワルUNDP HIV保健開発チームリーダーは「UHCの実現には、単に保健全体の財源を増やすこと以上のことをする必要があります。重要なのは、どのようにして保健以外の分野で保健分野が恩恵を受けるような形で財源を活用するか、その手段を推進し、文書化し、そしてよりよく評価することです。効率性、実効性、相乗効果、そしてイノベーションこそがUHCの実現だけでなく、SDGs全般の達成にも不可欠な要素となるのです」と語りました。

また、この会議ではバルバドス、マラウイ、フィリピンを含む世界各地における分野横断的ガバナンスの手法と資金調達の取り組みに関する革新的な手法が紹介されました。会議ではこれらの事例研究や活発な議論を通じて、分野間を超えた(省庁の)横断的な関与を実現するためには過去の経験から得られた証拠、権利に基づくアプローチ、革新的な思考が重要であることが強調されました。

ダグ・ウェブUNDP保健・革新的資金創出チーム・リーダーは「UHCの潜在性をフルに実現するためには、特に健康を決定づける社会的因子に関し、保健部門以外での補完的な行動が必要です。こうした決定因子としては、日常生活の社会的、経済的、環境的条件を形成する法律、政策、規範およびガバナンスの取決めが挙げられます。というのも、こうした諸条件がリスク行動や保健サービスへのアクセスや健康上の成果に影響を与えるからです。UHCの実現は、質の高いサービスの提供だけでなく、それに対する需要とアクセスの拡大も意味しています」と語りました。

2016年1月27日には「アクセスと供給に関するパートナーシップ(ADP)」が、ADPの支援により実施されている能力構築への取り組みに関連する重要な成功例と課題につき、重点国間の知識共有に向けた南南協力を図るサイドイベントを開催しました。

UNDPが主導するADPは、日本政府の拠出金のもと、低・中所得国に対し、結核、マラリア、顧みられない熱帯病に関する新規医療技術の普及と供給の効果的な推進に必要な革新的制度と戦略の策定、実施、制度化に必要な技術的スキルと専門知識を提供することに重点を置いています。

マンディープ・ダリワル・チームリーダーは開会の辞で「ADPの統合的なアプローチと(熱帯医学特別研究訓練プログラム(TDR)、イノベーションによる国際保健を推進する非営利団体「PATH」を含む)独創的なパートナーシップは、SDGs目標3だけでなく、その他SDGs全体の達成にとって、有意義な貢献を果たすことでしょう」と言及しました。

このサイドイベントでは、アクセスと供給における一連の流れにおいて、ADP重点国であるガーナ、インドネシア、タンザニアにおける優れた取り組みと有望な戦略が事例研究で紹介されました。

セシリア・オウUNDP HIV保健開発チーム・プログラム顧問は「この会議は、私たちのパートナー国がお互いから学び、持続的な知識共有と能力強化に欠かせない制度的なつながりを構築する上で貴重な機会となりました」と述べました。

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