日本政府拠出プロジェクト、ナイジェリア北東部においてボコ・ハラム被害者の生計を支援

2017/01/06

写真左上:マファ地区の避難民キャンプで、ボルノ州再建復興再定住局長官から、プロジェクト内容について話を聞く避難民、同右上:マファ地区役場復旧現場、同右下:ミシンの供与を受けて仕立て屋を再開する予定の避難民の女性、同左下:テロ対策について訓練を受ける治安担当機関の将校ら

ナイジェリア北東部は、2009年に武装闘争を開始した武装組織ボコ・ハラムによって、大きな被害を受けている地域です。2015年には政府軍の掃討作戦によって、同組織が占領していた地域が奪還されたと宣言されましたが、現地ではまだ、200万人以上が難民および国内避難民(IDPs)として生活の場を追われたままです。さらに、元の居住地に戻った住民や、避難民が暮らす地域の住民の多くも、収入源が十分で無い、食料が不足しているといった問題に直面しています。

同地域において、UNDPは現地のパートナーと共に、日本政府の拠出資金を活用し、生計と社会的統合の支援プロジェクト、および過激化・テロ・移住対策プロジェクトを実施しています。

生計と社会的統合の支援プロジェクトが実施されている地区の一つが、ボルノ州マファ地区です。この地区も2015年にボコ・ハラムから解放されたと宣言されましたが、まだ多くの人が、45km離れた、ボルノ州都のマイドゥグリ市に避難しています。この地区の役場の建物は戦闘によって破壊され、学校など残された公共施設は、臨時の国内避難民および帰還民のキャンプとして使われています。

同地区において、日本政府拠出プロジェクトのパートナー機関の一つであるボルノ州再建復興再定住局は、避難民の帰還を促し、また彼らの生計を支援する為、農業の再開に必要な種子、肥料、設備を配布しました。さらに、農業が実施できる雨季が来るまでの短期の収入源として、帰還民を雇用して、破壊された役場の建物の復旧をしています。復旧現場で単純作業員として雇用されているハッサン(仮名)さんは、紛争によって友人や親類を亡くしました。復旧作業の雇用によって生計を確保し、その収入を使って、次の雨季から農業を再開する予定です。

また、プロジェクトでは小規模ビジネスの再開に向けた設備の供与もしています。アブドゥル(仮名)さんはマファ地区に住んでいましたが、紛争を逃れて、3年もの間、マイドゥグリ市に避難していました。最近、マファ地区の状況が落ち着いて来た為、同地区に帰って来ましたが、元の住居は破壊されている為、まだ地区内の避難民キャンプに暮らしています。プロジェクトによってミシンを供与され、以前行っていた仕立屋の仕事を再開する予定です。ハッサンさんやアブドゥルさんのような人々は、プロジェクトの支援を得て、マファ地区での生計を回復し、同地区の復興に貢献する事が期待されています。

ボルノ州再建復興再定住局のババガナ・ウマラ・ズルム長官は、未だ多くの人が支援を必要としている状況において、UNDPと日本政府による支援は極めて重要なものであると述べました。

また、同じく日本政府が資金を拠出する過激化・テロ・移住対策プロジェクトにおいては、国内の治安機関の能力強化が図られており、これまでに400人以上の将校や警官が訓練を受けました。

UNDPは今後も、日本政府をはじめとしたパートナーと共に、ナイジェリア北東部の早期復興を支援していきます。