UNDP総裁補兼アラブ局長が住友商事を訪問ーイラクの国内避難民の若者に職業訓練をー

2017/06/28

【2017年6月28日 エルビル・イラク】

イラクでの長引く紛争はイラク国内の家族に甚大な被害をもたらし、今まで3百万人以上の人が家を追われ、特に若者たちは教育や雇用の機会を失っています。彼らが自分たちの生活を再建できるようにし、安定した収入の機会を創出することが急務となっています。

2016年、国連開発計画(UNDP)とトヨタイラクはイラクの国内避難民の若者に対して、安定した収入機会を提供すべく、協力を開始しました。この画期的なプログラムの下、イラク危機対応・レジリエンス計画(ICRRP)は有能な候補生をトヨタイラクに紹介し、トヨタイラクはトップクラスの職業訓練とOJTを提供しています。また、ICRRPは訓練卒業生に対して、地元企業への就労支援を図っています。

2017年1月、車両整備を学んだ第一期生が卒業し、6月には部品倉庫管理、顧客サービスに関するトレーニングを修了した第2期生が卒業しました。8月には第三期生への訓練が開始される予定です。

このプログラムではイラクで長続く紛争によって被害を受けた女性たちに対し、保守的な家庭内での女性の役割を超えた雇用機会の提供を促しています。女性の訓練生でモスルから避難して来たタグリッド・ハッサンさんは「今回のトレーニングにとても感謝しています。私たちはトレーニングを通して、多様なお客様への対処の仕方や、電話やメールで、プロフェッショナルとしてお客様の要請に応じる方法について学ぶことができました。トヨタイラクで身に着けた新しいスキルにより、顧客サービスに関連する職に就けるチャンスが高まると確信しています。」と述べました。


UNDP総裁補兼アラブ局長のムラッド・ワフバ氏は2017年6月28日にトヨタイラクの株主である住友商事を訪れ、住友商事の代表取締役 副社長執行役員である日髙直輝氏とUNDPとトヨタイラクのパートナーシップについて意見を交わしました。

ワフバ氏は「UNDPとトヨタイラクのような一流企業との連携は若者のレジリエンスを強化し、彼らをエンパワーメントするために大きな役割を果たします。UNDPはトヨタイラクとこのような職業訓練や就労支援プロジェクトに携わることができてとても光栄です。このような機会が若者の国内避難民の生活再建に貢献する事を確信しています。」と述べました。

日髙氏は「住友商事にとってイラクは特別な国です。1960年代以降、私たちはトヨタと日野自動車の製品をイラクに向けて輸出してきました。私たちはビジネスを通してイラク社会の持続可能な発展に貢献していきます。私たちはUNDPと協力し、イラクの人々にさらなる教育機会を提供していきます。」と述べました。

職業訓練を受けた訓練生の中にはトヨタイラクに雇用された人もおり、そのうちの一人、ラマディから来たオマー・フセイン・アリさんは「私は機械工学の学位を持っていますが、この分野での勤務経験がありませんでした。今回のプログラムを通して自動車整備の実務経験を積むことができ、さらにトヨタイラクに就職できたことをたいへん嬉しく思います。安定した収入によって、借り入れを返済し、家族を養うことができるようになりました。」と話しました。

UNDPのICRRPとトヨタイラクは、イラクの若者による将来の構築を支援するため、このパートナーシップを継続していきます。

 

UNDP_tok_IraqSumitomoUNDP と住友商事との会談にて Photo: UNDP Tokyo/2017