2003年世界環境デーによせて マーク・マロック・ブラウン国連開発計画(UNDP)総裁

2003/06/05

水は生命にとって必要不可欠です。飲料、食糧生産、洗濯、発電、輸送、工業プロセス、そして地球のエコシステムの持続性を確保するために、私達 は水を必要とします。しかし、水の枯渇と汚染が急速に進行し、相当数の人々がこの生命の源を利用することができない状況が生まれています。今年の環境デーのメッセージ「20億人に水を」は、まさにこのような状況を映し出しているのです。

水は有限の資源です。それにもかかわらず、私たち の水の消費量はこの50年で2倍になり、また、私達は水質の劣化を防ぐことができませんでした。同時に、富める国と貧しい国の間の水利用における格差は、さらに大きくなり、先進国で生まれた子供が消費する水の量は、途上国で生まれた子供の30~50倍に達しています。現在、12億人が安全な水の供給を受け られず、その2倍の人々が基本的な衛生設備を利用できない環境に置かれています。

課題は山積しています。安全な飲料水と適切な衛生環境へのアクセスを持たない人々の割合を2015年までに半減させるというミレニアム開発目標(MDGs)を達成する必要があります。これは、昨年の「持続可能な開発に関する世界首脳会議(WSSD)」 で合意されたヨハネスブルグ実施計画の達成にもつながり、このためには、毎日およそ20万人にきれいな水を、そして40万人に改善された衛生環境を新たに提供する必要があるのです。

この目標に向けて以下の3つのことが必要です。1つ目は、画期的な資金メカニズムを作り、途上国の水と衛生環境のための資金フローを現在の100億米ドルから200億米ドルへと引き上げること。2つ目は、飲料水から農業及び産業発展に至るまでの優先事項を網羅 した総合的、且つ統合的な水資源管理戦略を作り、脆弱な水ガバナンスを大幅に改善すること。そして、3つ目は、地域社会、特に女性が自らの解決策を作り、 実施できるようにすることで、そのためには、直接それらの人と共に働き、能力の開発に重点を置いて、取り組むことが大切です。

国連開発計画(UNDP)は、途上国のこれら3つの課題への取り組みを支援します。そしてその支援が全てのMDGsの達成へとつながると考えます。今年の世界環境デーでは、UNDPは、これら地球規模の開発目標の達成に向けた地域社会の取り組みを支援するため、著名な国際賞Equator Prize 2004の候補への呼びかけを開始します。この賞は、環境の保全と同時に貧困を削減するため、地域のすばらしい取り組みを称えるものです。

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