ヘレン・クラークUNDP総裁 TICAD VI開会式における共催者開会のスピーチ

2016/08/27

TICAD VI 開会式でスピーチをするヘレン・クラーク総裁 Photo:Yukiko Abe/UNDP Tokyo


ナイロビ、ケニア
2016年8月27日、午前9時


このたびの第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)サミット開会式でご挨拶できることを嬉しく思います。国連開発計画(UNDP)は、TICAD創設以来の共催者として今回のサミットの成功に向けて全力を尽くします。

TICADがここアフリカで開催されるのは、今回が初めてです。これは「アフリカのオーナーシップ」という、強力な基本原則を反映するものです。私はケニア政府による温かい歓迎に感謝するとともに、日本政府によるアフリカに対する揺るぎない支援と、UNDPとの強力なパートナーシップにも謝意を表明いたします。

TICADはその創設以来、アフリカの開発ニーズの変化に応じて進化を遂げてきました。参加者数も、1993年のわずか1000人から、今年は6500人へと急増しています。TICADの結果志向のアプローチは1、他のパートナーもアフリカにおける開発への関与のあり方として採用しています。

アフリカ開発の好機到来

第2回から第5回のTICADサミットがミレニアム開発目標(MDGs)達成に向けた前進を支援したのと同様に、TICAD VIは、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」と、アフリカ連合の「アジェンダ2063」の第1次10か年実施計画の遂行に重要な貢献を果たすための態勢を整えています。

アフリカには、世界で最速レベルの経済成長を遂げている国がいくつかあり、2000年以来の年平均成長率は5%近くに上っています。多くのアフリカ諸国では、人間開発も急激に進んでいます。

TICADプロセスは、教育や医療、水、衛生施設へのアクセス、若者と小規模自営業による起業、さらには貿易を促進する国境管理の近代化に対する支援などにより、こうした動向に貢献してきました。

UNDPがTICAD VIの成功と、それ以後の取組みにとって不可欠と考える3つの優先分野は、次のとおりです。

第1に、経済の多様化と産業化です。

農業の生産性が高まり、製造業が繁栄し、より付加価値の高いサービス業が台頭するような形で、アフリカ経済の転換を図ることが急務となっています。経済の多様化、産業化、中小企業(SME)の発展の促進、そしてインフラの整備は、資源採掘部門の管理改善とともに、きわめて重要な要素となります。

第2に、人間への投資です。

アフリカの人口の若さは、アフリカの転換に向けた強力な基盤となります。

教育や能力開発、医療、住宅、社会保障への投資は、包摂的で持続可能な成長と人間開発を支えることになるでしょう。

女性と若者のための機会創出を、転換に向けた取組みの中心的な要素としなければなりません。

第3に、グッド・ガバナンスと社会の安定、そして持続可能性です。

対応力に優れた責任あるガバナンス、豊かさの共有、そして健全な社会契約は、平和と安定を強化させるとともに、人間開発の推進力となるでしょう。

UNDPの取組み
UNDPは、TICAD VIに関連するものを含め、これらすべての分野でアフリカとの協力に尽力しています。すでに下記の取組みが実施中です。

• UNDPは「持続可能な開発目標(SDGs)」と「アジェンダ2063」を各国、各地の開発計画や戦略に取入れるよう支援を行っています。
• UNDPは、各国、各地域が計画や戦略を策定する上でリスクを考慮するよう支援しています。
• UNDPは、南南協力などによって経済の多様化の促進、包摂的で貧困層に裨益するプログラムの策定と実施、また女性のエンパワーメントとジェンダー平等を推進しています。

結論
UNDPは、TICAD VIの宣言とその実践が「市民が推進役となり、国際舞台で活力に満ちた力となれる、豊かで平和な統合されたアフリカ」というアフリカの「ビジョン20633」と、貧困を根絶し、「誰をも置き去りにしない」ことを謳った「持続可能な開発目標(SDGs)」のグローバルな目標の達成をともに支援することになると確信しています。

UNDPは、今後もアフリカ諸国のほか、アフリカ連合をはじめとするすべてのTICAD共催者と協力し、各国の開発目標と地域的、世界的なアジェンダの達成に対するTICADの貢献を引き続き深めていきます。

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