Jumia職員とともにニンジンを袋に詰め込む販売員 Photo: UNDP Uganda Accelerator Lab / Hadijah Nabbale

 

企業がイノベーションを推進し、複雑な課題を解決する最も生産的な方法の一つは、同僚や部局間の内部的パートナーシップや企業間のより大きなパートナーシップにおいても、エコ・システムの各所から集まったパートナーのスキルや経験を活用することです。

2020年3月、ウガンダで新型コロナウイルス(COVID-19)の症例が初めて確認され、その後、全国的な都市封鎖(ロックダウン)が実施されました。その様な状況の中で、国連開発計画(UNDP)ウガンダのアクセラレーター・ラボ(Accelerator Lab)は、大手Eコマース企業のJumiaと協働し、インフォーマル市場の販売者とその顧客をオンラインでつなげる取り組みを始めました。

この取り組みについての詳細はこちらの動画(英語)をご覧ください。

Jumiaの顧客の一人、ハリエット・ナンカビルワさんは、「実際に市場に足を運ぶ必要がなくなったので非常に便利になった、食料品を扱ってもらえることに大変感謝している」と、この取り組みを利用した感想を語ります。また、Jumiaが衣料や工芸品など、他の商材を売る生産者とも連携すれば、さらに暮らしやすくなるのではないかとも話しています。

 

モバイルマネーで買い物をする顧客 Photo: UNDP Uganda Accelerator Lab / Hadijah Nabbale

 

Eコマース部門の発展を促進するパートナーシップ

この取り組みは既に多様な部門の関心を喚起しており、UNDPウガンダのアクセラレーター・ラボは、新たな連携によって本事業をパイロット段階から発展しようとしています。

Jumiaとのパートナーシップをきっかけに、貿易・産業・組合省(MTIC)は、国内において良好な労働環境を構築するためのEコマース規制枠組みを構築すべく動き始めました。ウガンダ・アクセラレーター・ラボは、政府がこの取り組みを積極的に主導し、Eコマースプラットフォームの拡大と、大小の企業が採用できるような方針を取ることを提案しています。今回のパイロット事業から得られた教訓は、Eコマースに関する国家戦略の策定にも取り入れられ、Eコマース部門の開発に対して大局的なアプローチがとられています。MTICとの関係を強化することで産業開発と輸出を促進し、インフォーマルな貿易業者をニッチな市場につなげることで、大陸間貿易を一気に拡大し、ウガンダ経済を補強する機会にもなります。

銀行は金融包摂の礎石

アクセラレーター・ラボのチームは、既存のモバイルマネー・サービス利用に加え、統合的な電子決済システムの可能性を探るため、Absa Group Limited(ABGL)とも協議を行っています。このようなイニシアチブによって、デジタル経済促進に向けた取り組みがさらに充実することになります。

金融機関との協議を通じて、インフォーマル市場の業者が、従来であればアクセスできないような金融商品を利用できるなるといった、革新的な機会も開発しています。インフォーマルな労働者がこのようなリソースにアクセスできるように力を与えていくことは、彼らのビジネスだけでなく、Eコマースとデジタル経済全体の成功にも欠かすことができません。

地域的な参画と拡大

アクセラレーター・ラボは、Jumiaのプラットフォームを通じてインフォーマルな販売者を支援するため、ケニア、ナミビア、ニジェール、ナイジェリア、ガーナ、コートジボワールといった国々との間で、変革をもたらすデジタル技術としてのEコマースの役割について話し合っています。

UNDPアフリカ局の支援によって、「Private Sector COVID-19 Response Guidance Note, Africa Financial Sector Hub」という文書にこのイニシアチブを記録し、地域的枠組みを開発し、Jumiaがすでに活動している国々に展開するための計画を策定しました。

また、国際的にも、カンボジアやホンジュラス政府との間で本取り組みについて情報共有されています。

学びを深めるための研究機会

UNDPウガンダ・アクセラレーター・ラボは国内外の研究者や学者と連携し、インフォーマル経済におけるEコマースの役割について、より深い知見を得るための研究にも着手しています。研究を通して、Jumiaの構造をさらに精緻化するEコマースプラットフォームを実現しうる知能を発掘するための枠組みの開発を目指します。早期に得られた学びを深堀りするなど、さらなる研究の機会を開き、イノベーションに向けた開発資金を導引できるよう、このイニシアチブを活用していきます。

UNDPウガンダアクセラレーターラボは、Jumiaとの連携が成長し続けていることを嬉しく思っています。さらに、代替評価手法の設計とデータマイニングを始めることを計画しています。これらは、サプライチェーンにロジスティックス的に関係している業者や消費者にEコマースが与える影響についてより深く知ることができるでしょう。ビッグデータを活用し、体系的な評価デザインを組み込むことで、現在のモデルを本格的で自立可能なベンチャーへと磨き上げていきたいと考えています。

この評価は、デジタルツールの有無による市場のパフォーマンスに関する重要な情報を抽出する一助となります。私たちの目標は、このモデルで支援を受けることになるインフォーマル企業の成長軌道を追跡することにあります。こうして得られた知見は、インフォーマル企業が現地の団体を通じてフォーマルな構造を発展させるため、また、こうした企業の成長を促進する金融サービスへのアクセスを向上させるためにも役立ちます。

こうして得られた学びは、農産品に係るサプライチェーンを持続させるべく、Jumiaの有するインフラ内にある小規模なプラットフォームを集め、農村部の農家を都市部市場につなげる単一の交易路を創出する将来の事業に向けた下準備となります。

 

配達用の食料品を手渡すJumia職員 Photo: UNDP Uganda Accelerator Lab / Hadijah Nabbale

 

UNDPウガンダ・アクセラレーター・ラボのチームは、どのようにすればこのイニシアチブが域内貿易を活性化させ、他国のインフォーマル販売者に市場を開放することに資するか、検証したいと考えています。このイニシアチブが異なる条件下でどう機能しうるのかを判定するため、多分野の連携を模索し育成していきます。

現在、この戦略的な連携は、アクセラレーター・ラボが複雑な開発課題に取り組むため、どのように革新的な解決策を実施し続けるのかを示す一事例です。UNDPウガンダ・アクセラレーター・ラボからの学びを共有し続けてきますので、今後の展開にぜひご注目ください。


筆者:Hadijah Nabbale, Head of Solutions Mapping; Deborah Naatujuna, Head of Exploration; and Berna Mugema, Head of Experimentation
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