安価なクリーン・エネルギーの普及

照明から自動車、工場、さらには病院に至るまで、あらゆるものを動かすエネルギーを安定的かつ安全に、手ごろな料金で利用できない限り、人々の豊かな生活はありません。ところが、全世界で8億4,000万人が電力を使えないほか、29億人は調理や暖房に固形燃料を利用し、家族を大きな健康上の危険にさらしているだけでなく、世界的に大規模な森林破壊を助長しています。¹ エネルギーは他にも様々な形で、あらゆるSDGsとつながっているのです。

UNDPは、各国が限りある化石燃料から、クリーンかつ手頃な再生可能エネルギーへと移行を遂げるための支援を行っています。私たちの持続可能なエネルギー事業は、官民を財源とする数十億ドルの資金を活用しながら、110カ国以上で展開されています。この資金援助を受け、私たちは都市や産業と連携しながら、国内のエネルギー構成に占める再生可能エネルギーの割合の拡大、紛争により避難を余儀なくされた人々への太陽光エネルギーの供給、輸送業界の体系的変化の推進、数多くの家庭を再生可能エネルギーで照らすための方法の開発などに取り組んでいます。

¹ 出典:IEA, IRENA, UNSD, WB, WHO, 2019, Tracking SDG7: The Energy Progress Report 2019, Washington, DC.

手ごろな価格の
クリーンエネルギー

生活を変える力

新型コロナウイルスが再生可能エネルギーと石油・ガス業界を共に混乱に陥れる中で、各国は重大な選択を迫られています。国際再生可能エネルギー機関(IRENA)が指摘するように、低炭素投資を刺激することで、健康や教育上の利益を勘案した場合、コストの8倍に相当する節減を行うのか、それとも、炭素依存型の現状を再建し、経済を再び自然との衝突コースへと導くのかの、2つに1つだからです。