より良い未来を描く:ニジェール

コミュニティ穀物銀行は、ニジェールの最重要課題の1つである食糧の安定確保の一翼を担っています。

ニジェールは世界で最も貧しい国の1つです。広大な砂漠地帯では干ばつが定期的に作物や家畜を全滅させ、飢餓が頻繁に生じています。

この厳しい状況の下、UNDPは貧困層の救援に動いています。南東部の小村コルソロンに暮らすビントゥー・ビラさんは、その受益者の1人です。地球環境ファシリティ(GEF)の支援によるUNDPのプログラムを通じ、ビントゥーさんは砂漠化を遅らせるメスキートの木を育て、生計を立てています。

効果はすぐに現れました。「食糧と少しのお金を得られたので、危険な国境を越える必要がなくなりました」ビントゥーさんは、内乱が続く隣国ナイジェリアでヤシの果肉を売るという危険な仕事で生き延びていた頃のことを振り返り、こう語ります。このプログラムは、中長期的な開発や環境保全にも貢献しています。ニジェール全土で2000人以上が劣化した土地2万9000ヘクタールの再生のために雇われ、これらの土地の一部が耕作や牧畜に利用できるようになったからです。

UNDPにとって、社会的最弱者層に対するこうした直接的援助は、ニジェールの脆弱性を低め、国家としての繁栄を支援するという全般的な誓約の一環となっています。私たちは国内のパートナーと密接に連携しながら、実効的なガバナンス・システムなどを通じ、開発の管理と危機に対する強靭性の構築に不可欠な能力の育成を図っています。

2010年のクーデターでニジェールの政権が転覆したため、同国が依然として必要とする外部支援の多くは中断してしまいました。しかし、UNDPはその存在を維持し、2011年には選挙委員会への支援によって国政選挙を成功へと導きました。

それ以来、政治的利害の調整の場が生まれたことで、安定と実効的なガバナンスが開発に不可欠であるとの合意が促進されました。具体的な成果として、2013年には全政党と議会が生体認証による投票制度を含め、今後の選挙を透明かつ平和に実施するための選挙法と手続きに合意しました。

UNDPの支援により政府が起草した2012-2015年国家経済・社会開発計画は、包摂的な成長を実現する手段として、実効的なガバナンスに主な重点を置いています。これを受け、UNDPの支援で行われた外部ドナー会合では、50億ドル近い資金不足が解消されました。

私たちはまた、ニジェール人によるニジェール人のための食糧供給を目指す「3N」イニシアティブも支援しました。国家予算の25%を割いて実施されているこの取り組みは、食糧の安定供給をニジェールの最重要課題の1つに掲げています。国連機関その他の国際パートナーも、ミレニアム開発目標加速フレームワークのもとに一致団結し、3N実施に対する支援を調整しています。自然災害と食糧危機に関する早期警報システムも確立され、準備態勢の整備と復興がともに促進されています。

政治の安定に、最新農業技術から雇用創出・現金報酬イニシアティブに至る整合性と計画性に優れたプログラムが加わって、目に見える変化が生まれています。灌漑農業生産は増大し、貧困と栄養不良は減少しました。2011年には3N関連の早期対応により、凶作による飢饉の発生が食い止められました。

次の課題は、現地のニーズにしっかり合った形で開発を管理する国内的能力の支持にあります。ニジェールは2013年、UNDPの支援を受け、ガバナンスに関する数多くの責任を266の市町村に委譲する地方分権化政策を採択しました。UNDPはすでに地方開発戦略を支援し、現地で計画策定・管理ツールを提供しています。ニジェールは今後、世界のほとんどの国よりも長い道のりを歩まねばなりませんが、その方向性はしっかりと定まりつつあります。

ハイライト

  • ニジェール全土で2000人以上が劣化した土地2万9000ヘクタールの再生のために雇われ、これらの土地の一部が耕作や牧畜に利用できるようになりました。
  • UNDPの支援により政府が起草した2012-2015年国家経済・社会開発計画は、包摂的な成長を実現する手段として、実効的なガバナンスに主な重点を置いています。これを受け、UNDPの支援で行われた外部ドナー会合では、50億ドル近い資金不足が解消されました。
  • ニジェールは2013年、UNDPの支援を受け、ガバナンスに関する数多くの責任を266の市町村に委譲する地方分権化政策を採択しました。UNDPはすでに地方開発戦略を支援し、現地で計画策定・管理ツールを提供しています。

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