A Wake-up Call For Africa’s Ingenuity, Productivity, and Capacity

国連開発計画(UNDP)では2019年8 月に開催された第7回アフリカ開発会議(TICAD7)に向けて日本国内で関係者及び関心のある団体・個人様の間でのネットワーキングと意見交換を支援させて頂くべく、2018年6月より月例の対話イベント「AFRI CONVERSE」を展開してまいりました。2022年開催予定のTICAD 8に向けて本イベントを再開し、JICAと隔月共催いたします。

新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)は、私たちの時代におけるグローバルな医療・健康危機となり、第二次世界大戦以後最も大きな脅威を世界に与えました。世界各国は、検査、治療、感染経路の検証、移動制限、市民の隔離、また大規模イベントの中止などにより、感染拡大のスピードを必死で抑えてきました。

世界的なパンデミックとなってから約1年を迎える2021年初に、アフリカでは250万人を超える人々が感染し、6万人以上の命が奪われました。しかし、世界の他の地域と比べると、アフリカは大部分において壊滅的な医療的危機を引き起こさずに持ち堪え、感染拡大当初の懸念を翻したと言われています。アフリカは世界人口の17%を占めるものの、世界中の新型コロナウイルス感染者数の僅か3.3%、死者数4%を占めるに留まっています。

しかしながら、アフリカにおける社会経済危機は甚大です。UNDPの最近の調査は、新型コロナウイルスによって2030年までに全世界で10億人以上が絶対的貧困に陥ると警鐘を鳴らしました。貧困によって格差がより一層拡大することも指摘されました。新型コロナウイルスの影響によって2030年までに貧困に陥る10人に8人は人間開発指数の低い国の人々であると言われており、アフリカに甚大な影響を与えるで

特に中小・零細企業への経済的影響は大きく、多くの企業や事業が閉鎖や倒産の危機に直面しています。中小・零細企業はアフリカの全企業の90%、インフォーマル・セクターにおける雇用の85.8%を占めており、閉鎖によって失業者が急増し、個人消費が落ち込むことになります。

他方、世界的なロックダウンによってグローバル・サプライチェーンが機能しなくなり、医薬品へのアクセスも世界中の需要急増により制限され、アフリカはアフリカ発の解決策を模索することとなりました。近代の歴史において初めて、大陸外の生産源に頼ることが出来なくなり、感染拡大を防ぐために大陸内の国々・人々による対策が必要となりました。これにより、検査ロボット、感染経路追跡アプリ、非侵襲(性)の検査キット、足踏み式手洗い機、酸素マスク、ドローンによる薬運搬サービス、ゲノム解読、AIによるヘルスケア・チャットボットといった革新的な技術・サービスがアフリカで生み出されました。

このセッションでは、新型コロナウイルスがアフリカにもたらした医療・社会経済への影響を踏まえ、各機関における対応を紹介しながら、アフリカが有する創造力・生産性・キャパシティを切り口に、今後の復興と持続的な開発のために必要な能力強化、支援・投資について議論します。


日時:
2021年6月25日(金)18:30-20:00

プログラム:
18:30~18:35 参加者による投票・連絡事項
18:35~19:05 登壇者自己紹介・プレゼンテーション
19:05~19:30 対話型セッション
19:30~20:00 質疑応答(全体)

場所:
オンライン (ZOOM)

参加費用:
無料

参加登録:
こちらのリンクよりご登録願います。

使用言語:
英語(通訳なし)


登壇者

  • 瀧澤 郁雄 | JICA人間開発部・新型コロナウイルス感染症対策協力推進室長
  • ジデ・オケケ | UNDPアフリカ地域センター・地域プログラムコーディネーター
  • エデム・アドゾゲニュ | Afrochampions共同創設者
  • ベルニス・マクリアン | AUDA-NEPADプログラムデリバリー調整局・産業課長代理

モデレーター

  • 杉下智彦 | 東京女子医科大学 国際環境・熱帯医学 教授