AFRI-CONVERSE 2021 #5 「WORKING TOGETHER FOR A PROSPEROUS AND PEACEFUL SAHEL」

国連開発計画(UNDP)では2019年8 月に開催された第7回アフリカ開発会議(TICAD7)に向けて日本国内で関係者及び関心のある団体・個人様の間でのネットワーキングと意見交換を支援させて頂くべく、2018年6月より月例の対話イベント「AFRI CONVERSE」を展開してまいりました。2022年開催予定のTICAD 8に向けて本イベントを再開し、JICAと隔月共催いたします。

北のサハラ砂漠と南の熱帯サバンナに挟まれた、アフリカの広大な半乾燥地域であるサヘルは、機会と課題に満ちた地域です。人的、文化的、そして天然資源が豊富で、急成長の可能性を秘めています。例えば、同地域は、人口の約65%が25歳以下と若く、人口増加率は、世界トップクラスに位置付けられています。こうした資産を持続可能な成長のための動力に変え、地域に平和と繁栄をもたらすべく、多くの国際パートナーが熱心に人々と協働をしてきました。

国連システムは、安全保障理事会決議2391(2017年)に基づき、サヘルに対する国際的支援の中心となる国連サヘル統合戦略(UNISS)の下で介入を実施してきました。同戦略は、ガバナンス、安全保障、レジリエンスといった優先事項に焦点を当て、平和構築のために国家や地域の能力を強化しながら、危機の根本的な原因に対処するものです。

しかし、紛争やCOVID-19の拡大により、サヘル地域の状況は悪化しています。2021年には、2020年初よりも500万人多い約2,900万人に対して緊急支援と保護が必要であるとされており、不安定さが劇的に増しています。例えば、2015年から2020年の間に、暴力的な攻撃は、中央サヘル地域では8倍に、チャド湖周辺地域では3倍に増加しました。今年は、国境の封鎖や経済活動の制限によって、約3,000万人が貧困に追い込まれています。暴力、食料へのアクセスや身体への危害といった生命を脅かす悲劇から逃れるべく、多くの人々が亡命・避難し続けている状況です。

こうした背景を受け、各国の多様な開発の段階を考慮に入れて差別化したアプローチを通じ、緊急かつ包括的なアクションが求められています。大きな課題に対処すべく、特に女性や若者を中心としたコミュニティによる抜本的な変化が切望されており、またそうした努力が既になされています。しかし、依然として、同地域はテロリストグループや自衛の民兵を含む武力的闘争の危機に直面し続けており、人的資本、地方行政、平和と繁栄への投資がこれまで以上に急務となっています。なぜならサヘル地域の情勢は、アフリカだけでなく世界的に影響をもたらす課題でもあるからです。予防への投資、脆弱性の要因への対処、持続可能な平和の構築、危機や衝撃からの迅速な回復が必要とされています。

2021年に開催される第5回AFRI CONVERSEでは、国家、二国間支援機関、国際機関が実施する多角的なアプローチを通じて得られた成功事例と教訓を検証します。各国首脳を含む主要な関係者が、大陸の持続可能な成長のための道筋に合意する2022年開催のTICAD8を見据え、コロナ後の先見性をもって今後の方向性を議論します。


  • 日時:
    2021年8月27日(金)19:30-21:00
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  • プログラム:
    • 19:30~19:35 参加者による投票・連絡事項
    • 19:35~20:05 登壇者自己紹介・プレゼンテーション
    • 20:05~20:30 対話型セッション
    • 20:30~21:00 質疑応答(全体)
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  • 共催:
    UNDP・JICA・GRIPS開発フォーラム
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  • 場所:
    オンライン (ZOOM)
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  • 参加費用:
    無料
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  • 参加登録:
    こちらのリンクよりご登録願います。
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  • 使用言語:
    英語・仏語(同時通訳)

登壇者

  • 岡井 朝子 UNDP総裁補兼危機対応局長
  • 加藤 隆一氏 JICA 上級審議役
  • 上江洲 佐代子氏 政策研究大学院大学(GRIPS)

モデレーター

  • 近藤 哲生 UNDP駐日代表