途上国開発とビジネスの双方に恩恵をもたらす「インクルーシブビジネス」の推進

2013/10/31

南アフリカのソウェトでUNDPが日本企業と実施しているプロジェクトのサイトを訪問し、現地の農業協同組合の人々の歓迎を受けるスタディ・ツアー参加者(2013年8月) Photo: UNDP Tokyo


インクルーシブビジネスとは?

「インクルーシブビジネス」という言葉をご存じでしょうか?これは、開発途上国の貧困層の人々を消費者、生産者、被雇用者、起業家などとしてビジネスのバリューチェーンに取り込み(=インクルーシブ/包括的)、現地で雇用や商品・サービスを生み出すことによって、貧困層の人々の選択肢の拡大と企業の事業機会の拡大を同時に実現するビジネスをさします。開発途上国で新しいビジネスを展開する際、地元の人々に低価格な商品を提供するだけでは十分ではなく、これらの人々から原料を調達したり、雇用したり、販売を担ってもらう、すなわち、現地のバリューチェーンや市場も活性化しなければ、成功を収めることは困難です。そのため、近年、「インクルーシブビジネス」の概念を用いて開発途上国におけるビジネスモデルの開発を進める企業が多くなってきました。

日本企業と連携したインクルーシブビジネスの推進
国連開発計画(UNDP)では、ミレニアム開発目標(MDGs)の達成には、民間セクターの活力やノウハウを活かすことが不可欠だという考えのもと、インクルーシブビジネスを積極的に推進しています。UNDP駐日代表事務所でも、2006年から日本企業との連携を進めており、2012年3月には、日本政府の支援のもと、「MDGs達成のための開発途上国における包括的なビジネスモデル推進」プロジェクトを開始しました。このプロジェクトのひとつの活動として、ケニア、南アフリカ、モーリタニア、エクアドルの4か国で、安全な水へのアクセス改善、農業増産、手工芸品の品質向上を実現するインクルーシブビジネスモデルを開発するパイロットプロジェクトを日本企業7社とともに実施しており、どのプロジェクトにおいても、現地の人々を受益者、生産者、販売者、消費者として巻き込んだビジネスモデルの実現が見えてきました。

ケニアと南アフリカへのスタディ・ツアーの実施
また、このプロジェクトでは、今年7月末から8月にかけて約1週間、日本企業を対象としたケニアと南アフリカへのスタディ・ツアーを実施し、11の企業・団体が参加しました。このツアーでは、ケニアで3つのインクルーシブビジネスのプロジェクトサイト、南アフリカでも2つのサイトを視察しました。また、UNDPの現地事務所、ケニア・南アフリカ両国の政府機関、UNDPと連携してインクルーシブビジネスの推進を行っている現地企業、非政府組織(NGO)の方々などと面談して、両国におけるビジネス環境や日本の民間セクターへの期待を聞くとともに、インクルーシブビジネスの課題について議論しました。参加企業・団体に両国のビジネス・生活環境の実態を知っていただくとともに、インクルーシブビジネスに参画し、恩恵を受ける現地の人々の生の意見を聞き、今後のインクルーシブビジネスモデル開発の参考にしていただく機会になったと考えています。

アフリカにおけるインクルーシブビジネスの今後を探るセミナーの開催
さらに、10月10日には、「アフリカにおけるインクルーシブビジネスの今後を探る」と題したセミナーを東京で開催し、約140人の参加がありました。このセミナーでは、ケニア、南アフリカ、モーリタニアでUNDPと共同でパイロットプロジェクトを実施している企業にプロジェクトの内容と成果をご紹介いただくとともに、外務省やケニア投資公社の方々にもそれぞれの政府のインクルーシブビジネスに対する方針や制度についてご講演いただきました。パネルディスカッションでは、インクルーシブビジネスを進めるにあたっては、現地の省庁、地方政府、国際機関、地元企業、そして地元の人々との強い、そして長く続くネットワークと協力体制を作ることの重要性がパネリストから指摘されました。また、「日本人が思うほど、アフリカは遠くない」と指摘したパネリストもおり、現地でのネットワークを早い段階で築くためにも、企業はまずは現地に足を運ぶことを勧められました。

UNDPでは、引き続き、企業や関係機関との協力を進めつつ、開発に資するインクルーシブビジネスの推進を図っていく計画です。

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