2019年の国連総会において、国連加盟国はユニバーサルヘルス(UHC)政治宣言を採択し、世界中の人々の健康を改善するための歴史的なコミットメントを表明しました。この政治宣言は、必須保健医療ケアへのアクセス―適切な保健医療サービスを、必要な時に支払い可能な費用で受けられる状態―を、持続可能な社会のための2030アジェンダの中心に位置づけました。

UHC政治宣言は、平等、及び多様な人々を包括するインクルージョンを原則に作成されました。これは、UHC政治宣言が持続可能な開発のための2030アジェンダにおける「誰一人取り残さない」という理念を体現していることを示しています。全ての人の健康と福祉を改善するための中核となるUHCは、貧困と不平等の削減、教育水準の向上、人間開発、経済的参加、及び人間の安全保障に貢献しています。  

このような画期的な政治宣言がありながらも、UHC達成までの道程はまだ遠い状況です。疾病対策と貧困撲滅の分野では目覚ましい進歩を遂げながらも、世界の人口の半数は依然として、基礎医薬品、ワクチン、診断など、基礎的保健サービスにアクセスすることができません。WHOによると、世界では毎年約1億人が、医療費の自己負担がかさむことにより極度の貧困に追いやられ、約8億人が家計の10%以上を保健医療に費やしています。

医療費を手が届く価格帯にする、アクセスを改善する、保健医療システムの質を向上させるなど、保健医療における根強い障壁を取り除くことは、この政治宣言における、コミットメントの核心です。この中でも特に、「質の高い保健医療サービスを必要な時に届けることを目的とした、良質、安全、効果的で手が届く価格帯の基礎医薬品(ジェネリック薬品、ワクチン、診断技術、医療技術を含む)の公正な分配とアクセス」の重要性が強調されています。

 

医薬品・医療技術へのアクセス/提供とUHCの関連性は、明らかに相互補完的である

 

国連開発計画(UNDP)の主導する新規医療技術のアクセスと提供に関するパートナーシップ(Access and Delivery Partnership:ADP)のプログラムアドバイザーである、セシリア・オーは、「医薬品・医療技術へのアクセス・提供とUHCの関連性は、明らかに相互補完的である」と指摘しています。

「もしUHC、またレジリエントな保健システムがなければ、人々の命を救う医薬品やその他の医療技術は貧しい人々にとっては手の届かないものになってしまいます。同時に、必須医薬品、ワクチン、診断技術への人々のアクセスを保障することなしには、UHCを達成することはできません。」

2013年より、新規医療技術へのアクセスと提供を向上させるために、日本政府とUNDPは、この課題を解決するために戦略的に連携しています。新規医療技術のアクセスと提供に関するパートナーシップ(ADP)は、UHCの達成に貢献するために、中低所得国での結核、マラリア、顧みられない熱帯病(NTD)対策を支援しています。

ADPの理念の一つは、UHCを実現するための『全ての人の健康と福祉を実現するためのグローバル行動計画(the Global Action Plan for Health Lives and Well-Being for All)』で必須とされている、国レベルの保健システムに対する支援の協調です。ADPのアプローチ、活動はまた、『UNDP 組織戦略計画2018-2021』、また『UNDP HIV・保健・開発戦略2016-2021』に沿って計画されています。

ADPプロジェクト重点国(青)とADPの能力構築支援受益国(緑)

 

医薬品・医療技術へのアクセスと提供における障壁は、数多くあり、また複雑です。途上国政府は、こうした多岐にわたる課題とその解決のために、様々なニーズが存在しコストが上がり続ける環境の中、どの新規医療技術を優先するかという難しい選択を行わなくてはなりません。同時に効果的な医薬品規制制度を作り、サプライチェーンや流通システムにおける課題に対応する必要もあります。人々が必須医薬品、ワクチン、診断技術やその他の医療技術に確実にアクセスできるようにするには、新規医療技術の選定と普及のための、協調のとれた政策やプロセスが各国で必要です。

ADPは、プロジェクト重点国での活動、また途上国間での南南協力の実施により、UHC政治宣言の重点課題である以下の分野において、国レベルでの能力強化を行っています。

  • 薬事規制制度を改善し、関連するステークホルダーと生産的な連携体制を作る
  • 薬事法律及び規制のフレームワークを強化し、政策と調和させる
  • 医療技術の導入、医療技術評価(Health Technology Assessment, HTA)、データ収集と分析の分野で能力強化を行う

ADPは今後も日本政府との連携により、UHCを実現し、保健・開発分野で持続的・長期的な変革を起こすために、医薬品・医療技術へのアクセスと提供における課題に取り組み続けます。

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