国連開発計画(UNDP)は、2019年6月18日(火)にレンブラントホテル大分にてJICA九州センター、JETRO大分貿易情報センター、駐日カメルーン共和国大使館、大分カメルーン共和国友好協会(FACO)とアフリカビジネスセミナーを共催しました。午前の部ではアフリカビジネスに関する関係機関の取り組み紹介とアフリカ進出企業による事例紹介が行われました。午後の部では、カメルーンより来日した企業団とビジネスミーティング・懇親会が開催されました。

冒頭、大分カメルーン共和国友好協会・会長の横山朋樹氏が駐日カメルーン共和国大使館のピエール・ゼンゲ特命全権大使の開会の挨拶を代読しました。大使からは、本イベント開催実現への関係各所へ感謝とともに大分とカメルーンの友好関係の拡大、とくに民間セクターとの互恵的かつ持続可能な協力関係の発展への期待のメッセージが寄せられました。

続いて、外務省アフリカ部アフリカ第一課の荒木要課長が挨拶をしました。ODAが中心だったアフリカ開発が変化しつつあり、アフリカ各国の自立成長のためには企業の発展が欠かせないことに触れ、日本の企業のアジアにおける経験や日本企業の強みである人づくりや技術移転が真のアフリカの開発へ貢献するため、官民一体となってアフリカ進出支援を行なっていくと述べました。TICAD7においては日・アフリカの企業同士や日本企業とアフリカ政府との対話が重要課題であるため、全国5カ所で開催される本セミナー等を活用し、日本企業の力をぜひアフリカに向けていただきたいと激励しました。

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まず、JICAカメルーン事務所長の増田淳子氏が「アフリカのミニチュア」と呼ばれるカメルーンの多様性やポテンシャルについて発表しました。また、カメルーンにおける中小企業とJICAの連携事例では、大分県の企業であるTMT.Japanによる下水道未整備地域における公共バイオシステムについて紹介しました。そして2002年の日韓W杯に始まり、企業のカメルーン進出を受けて発足された大分カメルーン共和国友好協会の設立の軌跡などに触れ、大分とカメルーンの友好の更なる深化への期待とともに締めくくりました。

続いて、JICAアフリカ部アフリカ第四課の犀川修平氏からTICAD7に向けたJICAの取り組みの紹介がありました。変化の著しい「成長の大陸」に対して、国際社会や民間セクターとのパートナーシップの拡充や、新たな技術や知見、ビジネスモデルを導入したイノベーションの促進により日本とアフリカ諸国の信頼性をさらに高めてゆくと述べました。

次に、UNDP石田ともみ・TICAD民間連携コンサルタントより、アフリカの発展には日本企業の事業を通じた活躍が期待されているとし、UNDPもJICA、JETROと連携をして日本の中小企業のアフリカ進出を支援していくことを発表しました。ビジネス機会である課題発見から事業拡大までのそれぞれの過程において支援事業の用意があるため、三機関のいずれかに相談して欲しいと述べました。経済同友会が発表した調査報告書「アフリカ進出のすすめ」にも触れ、アフリカの市場ポテンシャルは日本企業の成長機会でもあると述べました。また、アフリカ進出においてJETROの各種アドバイザリーサービスや、JICAの各種調査・実証事業支援スキームを活用してビジネスチャンスを捉えた企業の事例を紹介し、TICADはアフリカのニーズを知り、自社の事業の展開のきっかけを作るプラットフォームでもあることを紹介しました。さらに、事業が軌道に乗り拡大を目指すフェーズにおいては、ビジネス行動要請(BCtA)という長期的視点で商業目的と開発目的を同時に達成できるビジネスモデルへの認証制度が活用できると述べました。

最後に、JICA九州・市民参加協力課主任調査役の山下英志氏からJICAの海外展開支援事業の紹介がありました。SDGs(持続可能な開発目標)はビジネスチャンスであることに触れ、アフリカには数多くの課題とビジネスの芽があることを述べました。このような機会を活かすため、基礎調査、計画立案、販路開拓・拠点設立、事業開始、と各段階に適した支援を提供していることを説明しました。また、JICA九州においても定期的なセミナー開催、コンサルタント等とのマッチング窓口等を設置しており、気軽に利用していただきたいと述べました。さらに、継続してビジネスをしていくには、現地のビジネスパートナーを見つけることが鍵であると話し、アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブ(ABEイニシアティブ)「修士課程およびインターンシップ」プログラムで来日中のケニア人学生との出会いをきっかけに、アフリカへ進出の足がかりを掴んだ九州の教育事業会社を紹介しました。

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後半は、九州からアフリカ市場へ進出する企業によるアフリカ進出のきっかけ、苦労と魅力についての紹介がありました。

福岡にて自動車学校を営むミナミホールディングス(株)取締役の嶋頼彦氏は、海外、そしてアフリカを志した動機について発表しました。少子化、若者の車離れ、自動運転の普及など、日本の外部環境を鑑みた際に市場の限界を感じたことをきっかけに海外の市場機会に気づいたと説明しました。既にアジア進出をした経験から、アフリカ進出における市場を検討したと言います。現地視察から2ヶ月で進出を決めたウガンダ共和国は、60年前の日本と同様の環境にあり、嶋氏は「未来を知りながらタイムマシンで戻ってきた」状況だと表現しました。現在はJICAの案件化調査を活用して、事業の確立に向けて準備をしています。アフリカ進出は苦労もあるが、進出企業の少なさから、政府との関係構築、挑戦する企業というブランド構築、PR効果等の希少な機会にも溢れていると話し、29歳の若手社員の奮闘記も共有しました。また、既存の市場構造が確立していないため、新事業への展開も検討していると期待を述べました。

次に、モロッコにて農業廃棄物の資源化事業を行う九州企業・エコステージエンジニアリング(株)代表取締役の中園英司氏が経験を共有しました。アフリカ進出は、モロッコ政府からの日本の技術へ要請があったことがきっかけで検討が始まったと説明しました。モロッコでは、オリーブの生産・搾油量増加という国の方針がある一方で、オリーブ搾油粕のリサイクル方法がなく、生産拡大をすることで廃液の投棄量が増えるため、河川の汚染が進む課題を抱えていると説明しました。このため、オリーブ搾油粕を乾燥し、飼料や肥料へと資源化する機能をする装置の導入が必要とされ、日本の技術への期待が高いと言います。中園氏は、経営方針としては海外展開への慎重姿勢があるものの、オリーブという素材による高度利用可能性、北アフリカという新たな市場への足がかりに可能性を感じたと説明しました。また、フリーゾーンの設置など市場発展、驚くほどのスピード感など、期待の大きさも説明しました。今年度は、JICAの普及・実証事業を通じて実証運転を行う予定であることも紹介しました。

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最後に、JICA九州所長の植村吏香氏がアフリカのビジネスチャンスが拡大していること、さらに日本以外の企業の進出が激しくなっていることに触れ、その中でも日本企業の進出が少なく、また希少性による機会獲得の可能性があることをから是非多くの企業にアフリカ進出をして欲しいと期待を込めて閉会挨拶をしました。

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友好関係の深いカメルーンの魅力から、日本の企業にとって成長の機会となるアフリカ市場について、既に進出している企業からの生の声を聞くとともに進出を検討する際のビジネス支援事業や活用事例等の情報を網羅的に提供するイベントとなりました。

本イベントは、本年8月に横浜で開催される第7回アフリカ開発会議(TICAD7)を見据えアフリカビジネスの機会を促進するため、全国5カ所の地方都市で開催するアフリカビジネスセミナーとして開催されました。同様のビジネスセミナーを岡山市、仙台市にて順次開催することを予定しており、今後もUNDPは、JICAやJETROと連携してアフリカの発展に貢献する日本企業を応援していきます。

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