「アフリカ工業化の日」を記念し、国際協力機構(JICA)、日本貿易振興機構(JETRO)と国連開発計画(UNDP)、国連工業開発機関(UNIDO)は2020年11月20日、共同でオンラインセミナー「新型コロナウイルスによる社会経済への影響、強靭な社会経済作りのためのビジネス機会」を開催しました。セミナーには、アフリカと日本からさまざまな分野の官民参加者が集い、議論を行いました。

在京アフリカ外交団(ADC)の団長を務めるエリトリア国のエスティファノス・アフォワキ・ハイレ大使は、開会の辞の中で、資本や知識、技術の移転を通じて工業化を促すことにより、輸出を拡大する必要があると述べました。そして、アフリカ諸国が石油やガス、代替的なエネルギー源、鉱物、農水産資源を含む天然資源を活用できる余地は、依然として大きいと指摘しました。

アフナ・エザコンワUNDP総裁補兼アフリカ局長は、新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的大流行(パンデミック)を受けて、工業化の政策的優先順位を下げれば、大きなリスクが生じることが明らかになったとし、次のように述べました。「アフリカ大陸自由貿易圏の枠組みが誕生したことは、朗報です。関税引き下げ対象品目の一つひとつが、工業化の機会となるからです。」

「UNDPは、将来性を見据えてアフリカの開発に取り組んでおり、この視点は新しいアフリカ支援の戦略でも、中心に据えています。同戦略は、天然資源のガバナンス、持続可能なエネルギー、女性と若者のエンパワーメントと雇用、経済構造の転換、気候変動(その適応と緩和)、平和と安全という6つの領域を重視しています。デジタル化支援は、こうした領域全体、そして、能力強化の観点においても、根本的に重要な要素です。」

参加者は、新型コロナウイルスのパンデミックにより生じた課題に触れましたが、それと同時に、アフリカの工業化を推進すべく、日本の投資機会を推進する機会であると主張しました。

プロビデンス・マブビ東南部アフリカ市場共同体(COMESA)産業・農業部長は「アフリカはガバナンスの改善、マクロ経済政策の向上、豊かな人材と天然資源、都市化と中間層の台頭、着実な人口増加、良好な経済実績、対内外国投資の連携および巨大な市場の潜在力に支えられ、磁石のように投資を引きつけている」と述べました。

マブビ氏はまた、新型コロナウイルスのパンデミックの悪影響に触れる一方で、これによってCOMESA域内経済全体で工業化の大きな機会が生まれているとも語りました。その証拠に、同地域は特に新型コロナウイルス対策の個人用防護具(PPE)に関し、現地生産能力を倍増させています。

ハシンボアハンギー・アンジアナイナリヴェロ日本・マダガスカル経済同友会(AEMAJA)会長は、今回のパンデミックにより、マダガスカルの観光、輸送、農業部門は、所得と人材の大きな損失を被ったと語りました。しかし、下記の取り組みを継続し、投資に対する日本の関心を改めて高めることに注力しています。

  1. ビジネス環境の改善を促進すること
  2. 日本・マダガスカル間の経済関係をさらに強めること
  3. 交流促進のためのプラットフォームを維持すること

ガーナを拠点とする非営利組織AfroChampionsのエデム・アッゼゲヌ氏は「アフリカ諸国が復興を牽引できる機会を手にできるよう、ポストコロナ期に向けた回復力を構築する必要がありますが、こうした機会は農業や食品加工、物流、繊維のバリューチェーンに見られます」と述べると共に、道路やエネルギーのインフラ不備が、今回のパンデミックによってさらに大きな課題であると説明しました。

新型コロナウイルスはアフリカ大陸全体のGDPに壊滅的な影響を及ぼしていますが、大規模な工業化の基礎とできるような協業や投資に対する注目は、改めて高まっています。

アフリカ最大のEコマース・プラットフォームのJumiaでウガンダ担当責任者を務めるティモシー・ムグメ氏は、今回のパンデミックを機に、零細商人への大規模なアクセスを達成したと述べました。UNDPがデータ、スマートフォンと通信を提供し、Jumiaが7つの市場に手を差し伸べることで、2,000人以上の売手がオンライン販売できるようになりました。「こうした取り組みは今も続いており、政府が主導しながら、UNDPから社会的、起業的、経済的支援を得られれば、私たちはさらに大きな市場へと規模を広げることができるでしょう。」

RxAllのCEOのアデバヨ・アロンゲ氏は、偽薬の特定を専門とする医療用品会社として、技術や輸送、資金調達に対する日本のカウンターパートの投資に期待していると語りました。「私たちの現場作業でスキャンされる情報を処理するチップと、最終利用者へのリーチを拡充するための資本を提供できる企業との連携を望んでいます。」

日本企業のTUMIQUI Japonにとっては、通信と電力に焦点を絞ることで、セネガルで事業を拡大する機会が生まれています。佐藤弘一TUMIQUI Japon社長は、病院や診療所の電化が進んでいない現状から、自社製品のTUMIQUI Smart Kitが、充電可能なランプ、折り畳み式のソーラーパネル、WiFiルーターなど、多くのソリューションを提供していると述べました。この製品の部品は日本から輸入され、セネガルのプロジェクト現場で必要に応じて組立と修理が行われるため、技能移転と雇用も促進されています。

テラドローン株式会社海外事業部の野口周平氏は、自社の製品が建設、鉱業、都市計画、インフラ整備の各部門で幅広く利用され、2020年にはドローンメーカーのトップに躍り出たと述べました。野口氏はアフリカとの関係について、テラドローンはこれらすべての部門のほか、医薬品や医療サービスも関連する情報や物資の収集と配給でも、大きな役割を果たしていると語りました。

「COVID-19からの復興:ビジネス投資の機会」と「COVID-19で生まれたビジネス・チャンス」に関するセミナーの2つのセッションではともに、対アフリカ投資を促進できる可能性のある要因が明らかにされました。

  1. 地理的に見て、西アフリカは投資についてほとんど未開拓の市場であるのに対し、北アフリカ、南部アフリカ、東アフリカは引き続き、さらに投資収益が見込める地域となっています。 
  2. アフリカ大陸の人口の40%は15歳未満であり、15歳から35歳までの人口も全体の60%近くに達しているため、活気のある創造的かつ革新的な若年層が存在します。
  3. メディアと技術、通信、金融を含むサービス業は、引き続きアフリカ投資機会の認められる分野となっています。
  4. また、引き続き、農業、海事・海運業、イノベーションとデジタル経済、食品加工、物流、綿花と繊維のバリューチェーンの分野とそれらに関連した職業訓練への投資に対し、アフリカ側が大きな期待を寄せています。
  5. 日本企業はアフリカで、中小企業(SME)向けのイノベーション創造から製品輸出までの分野をカバーする投資機会を発掘できます。

閉会にあたり、モロッコのラシャッド・ブフラル貿易投資議長兼駐日大使は、今回のパンデミックにもかかわらず、アフリカにおける工業の発展は持続可能だと指摘しました。「アフリカ諸国と日本は、民間セクターを巻き込み、新たな協力に取り組む革新的な方法を見出す必要があります。私たちがいま目の当たりにしているデジタル化は、このような協力の好例と言えます。」

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