UNDPは、各国政府機関やメディア、市民団体と緊密に連携し、デマや誤情報の拡散との戦いを支援しています。Photo: UNDP Nepal

 

ニューヨーク、2020年6月10日 – 扇動的で誤解を与える情報の広がりは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の深刻な影響をさらに悪化させるおそれがあります。国連開発計画(UNDP)は、各国政府はその対策の先頭に立ち、さらに力を入れなければならないと発表しました。

各国政府は、国民を支え信頼関係を構築することで、誤情報の最大の脅威を緩和し、それによって生命や生計の損失拡大を抑えることができます。UNDPは各国の機関のほか、メディアや市民活動団体とも密接に連携し、ソーシャルメディアとウェブサイト上での新型コロナウイルスに関する正確な情報の普及を支援するなど、デマや誤情報の蔓延への取り組みを支援しています。

新型コロナウイルスに対する医学的な理解が深まる中で、ウイルスに関する推奨策も目まぐるしく変わっていますが、この急激な変化と、生命や暮らしに対する深刻な影響が相まって、一般市民は多くの情報を求めるようになっています。その空白を埋めているのがソーシャルメディアや非公式の情報源、非主流ジャーナリズムであり、これがしばしば不安や偏見、差別や混乱を引き起こしています。

アヒム・シュタイナーUNDP総裁は「メディア全般、特にオンライン・プラットフォームに溢れ返っているニセの治療法や悪者探し、陰謀論、虚偽の報道記事は情報環境の混沌を生みました。それは、公衆衛生上の取り組みの効果を根底から損なっているばかりか、実生活での暴力や差別、混乱、不安、さらには長期的な社会的害悪と呼べるものにもつながっています。」と語りました。

また、シュタイナー総裁は「HIVとエボラから教訓を得た私たちは、力を合わせて誤情報や偏見を拒絶し、科学やエビデンス、人権、連帯を基盤とする対応と提言を展開しなければなりません。誤情報対策を担う団体は多くありますが、政府のリーダーシップがなければ、本当の進歩は達成できません。」と付け加えました。

今の大きな問題は、政府機関を含め、新型コロナウイルスを使って自分たちの課題を推進しようとする者が誰でも、デマや誤情報を手段や戦術として簡単に使えるという点にあります。例えば、ブルーノ・ケスラー財団の研究者たちは、コロナ禍関連のソーシャルメディアへの投稿1億1,200万件を分析した結果、その40%が信頼できない情報源に由来することを突き止めるとともに、新型ウイルス関連の1億7,800万件を超えるツイートのうち、ほぼ42%がボットによるものであることを明らかにしました。また、ロイター研究所によると、ソーシャルメディア利用者の約3分の1は、コロナウイルスについて虚報または誤解を与える情報を目にしたことがあると回答しているほか、ピュー・リサーチセンターによる調査は、主としてソーシャルメディアから情報を得ている人々のほうが、虚偽のコンテンツに影響を受けやすいことを示唆しています。

シャイフとイマーム(宗教指導者)の声に極めて大きな影響力があるソマリアでは、UNDPが首相府や宗教省と連携し、アリ・デーレ師をはじめとする首長が主導するキャンペーンを3日間にわたって展開しました。制作された動画やソーシャルメディア向けグラフィックは、約100万人がソーシャルメディアで視聴したほか、テレビやラジオのスポット広告にも用いられています。

UNDPはまた、ソマリアの宗教省を支援し、安全な埋葬法に関するガイドラインを提供するウェブサイトを立ち上げるとともに、マスクや石鹸などの物品を寄付し届けたり、さまざまな情報資源を取りまとめたりするために、宗教関係者の動員も図りました。また、UNDPはソマリアで初のコロナウイルス関連ウェブサイトを立ち上げたほか、ソマリア最大の通信会社Hormuudとのパートナーシップにより、新型コロナウイルス情報に関する役立つ情報とサイト案内を含む録音メッセージを数百万人に電話で届けています。

レバノンでは、UNDPは情報省や世界保健機関(WHO)、国連児童基金(UNICEF)との連携により、虚報の蔓延に対処し、情報汚染に対する一般市民の対応力を高め、政府の対策能力を構築するための全国的キャンペーンを立ち上げました。一般市民に対しても、情報をシェアする前に一呼吸置いて考えるよう促すため、ファクトチェックのサイトを設置中であるほか、啓発キャンペーンも始まっています。

ギニアビサウでは、保健省との連携により、ファクトチェック・サイト(www.nobaschecker.org)の設置を支援しましたが、これによってポルトガル語が理解できる国民は、新型コロナウイルスについて信頼できる情報を手にできるようになりました。このサイトは、ギニアビサウと全世界からファクトチェックを行うジャーナリストや医師、エコノミストの幅広いコミュニティを作り、事実と検証済みのニュースを配信することにより、コロナ禍にまつわるデマに対抗することを目指しています。

UNDPはコロナ禍の当初から、ジャーナリストがデマに惑わされず、表現の自由と知る権利を促進できるよう、一連の政策概要や研究論文、実践的手引きを発表しているUNESCOのコミュニケーション情報部と共同作業を行ってきました。

UNDPオスロ・ガバナンス・センターのマリン・ヘルビッヒ臨時代理所長は「どの政府も今すぐ展開できる最強の武器は、透明性、外交、そして協働です。政府は、技術を誠実に用いるという模範を示すことによって、リーダーシップを発揮できます。また、テクノロジー系大企業と交渉したり、国内でデジタル・リテラシー向上キャンペーンを展開したり、ファクトチェックの取り組みを支援したりすることで、ジャーナリストがその役割を果たせるようにすることもできます。こうした投資は、包摂的で情報豊かな社会や市民の参画という形で、何倍もの利益をもたらすことでしょう」と語りました。

ヘルビッヒ氏は、「新型コロナウイルスについて情報を隠蔽したり、意見を封じたり、分裂を煽ったりしても、政府が得をすることはほとんどありません。近いうちに医療が崩壊し、市民に怒りと混乱が広がり、治安部隊の対応能力が限界に達し、分断や不平等がさらに進むことは目に見えているからです。長期的には、民主的価値や原則、人権、社会的一体性がますます損なわれることになるでしょう」と付け加えています。

国連が先日、立ち上げた「Verified(検証済み)」は、信頼できる正確な情報をさらに多く広めることにより、新型コロナウイルスに関する誤情報の蔓延に対処するための取り組みです。このイニシアチブでは、科学(人命を守るため)、連帯(ローカル、グローバルな協力を促進するため)、解決策(影響を受けた人々への支援を訴えるため)という3つのテーマにまつわる情報を提供していきます。また、気候危機に対処するとともに、貧困や不平等、飢餓の根本的原因に取り組む総合的な復興策も推進する予定です。Verifiedイニシアチブは、UNDPその他の国連機関、国連国別チーム、インフルエンサーや市民社会、企業、報道機関とのパートナーシップにより、正確なコンテンツを配信しつつ、ソーシャルメディア・プラットフォームとも連携しながら、新型コロナウイルスに関するヘイトや有害な主張の根絶を図っていきます。


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